第8話おばあちゃんの家ってなんで安心できるんだろう
私は長ゴキブリさんに私が現在取得しているスキルの説明を受けていた。長ゴキブリさんほんと有能ね。
「主人様の特殊固有スキルは調べることができませんでしたが、通常スキルの魔石生成、想像生成のご説明はできます」
「それなら、魔石生成から教えて頂戴」
「魔石生成とは、主人様のMPを消費することによって魔石を作り出す能力のことです。例えば、主人様が水を使いたいと考え魔石を生成すると水の魔石を作り出すことができます」
「それってとっても便利じゃない!」
「とても貴重なスキルですよね。ですが、主人様はもっと素晴らしいスキルを取得しています」
「ほぉ、それは想像生成の方が凄いってことなのね」
「はい!想像生成とは主人様が頭の中で欲しいもの想像してもらい、その想像された物は主人様が欲しいと思う能力を付けて具現化することができます。そうですね、例えば武器が欲しいと考えてロングソードを想像します。それに付け加えて、炎の付加魔法を同じく想像すると、敵を切ったら燃える、炎のロングソードが現れるっと言った感じです」
「なにそれ!めっちゃ強いじゃない!私の想像力次第ってことね」
「そうなのです!主人様が欲しいと思うもの全て作り出すことのできる最強のアイテム製造系スキルなのです!ですが、その分のMP消費が激しい為大量のアイテムや巨大な建造物を生成するにはリスクがありますね」
「それは心配いらないわ!私!MP無限だもん!」
「無限!!!!!流石!主人様です」
想像したら出るって最強じゃない!
ましてや、欲しい能力をつけれるなんてこれはチート級スキルね!ん?建造物を作れる?それなら‥家を作れるのでは?
「長ゴキブリさんそれって家を欲しいなって思ったら作れるってことよね?」
「はい、できます」
「それなら!」
私は湖の辺りまで走った
ここなら、綺麗な湖を観ながらゆっくりくつろげそう
私は頭の中で家を考えた、出来れば田舎のおばあちゃんの家みたいなのがいいわね。すると、透明なスクリーンが現れた。
そこには、日本の木造家屋の画像が映っていた。その下には、想造しますか?と書いてあったので私はそこを押してみた。
スクリーンが消え急に目の前が光出した
その光は数分するとなくなり、光の中から立派な瓦屋根の家が出現した。
やっぱり日本人、瓦屋根の家に憧れてたのよね。
田舎のおばあちゃんの家行くと安心するっていうか、時間がまったりすぎていく感じがして好きだったのよね。
「なにこれ!すごーい」
頭の中で少女の声が聞こえた
私は振り返ると巨大なゴキブリが家をみて足をジタバタしながら興奮しているみたいだった
「ふっふっふ、私、凄いでしょ」
「さすが主人様!」
私が家を想造したら虫達が家の周りに集まってきた。
虫達は口を揃えて私のことを讃えてくれた。
そんなに褒めないでよ。ちょっと照れちゃうわ
「まさか、これほど素晴らしい家を想造することができるとは思いもしませんでした。ですが、これほど大きさの物を想造された場合、MPが無限だとしても消費量によってはお体にダメージを負ってしまう可能性も‥。はっ!主人様、お体の方は大丈夫ですか?どこか痛いところはありませんか?」
「心配してくれてありがとう、痛いところないよ」
「それはよかったです」
「色々あったから家でゆっくり休みたいのだけど、今日は解散してもらっていいかしら」
「え!何故そのようなことをおっしゃるのですか!私達は必要ないということなのですか」
長ゴキブリさんは体を震わせていた
「少しだけ家で休みたいだけだから、皆んな外で待ってるのも暇でしょ、それなら一旦、皆んなそれぞれの家?巣穴かな?に帰ってもらって、明日私の家に集まって頂戴」
「かしこまりました。それでは、明日伺います」
虫達はそれぞれの巣穴に帰っていってくれた
そうだ立派な家には庭も必要よね!
虫達が入れるように広い庭でもつくっておこうっと
よし!これで1人になれた!
家の中に入った私は速攻お風呂を沸かし
湯船に浸かり
「あぁぁ〜、お風呂きもち〜い。これで、風呂上がりのビールもあれば完璧ねぇ」
お風呂から上がると半袖と短パンを想造し
あっパンツも作らなきゃ、ブラは‥1人だしノーブラでいっか、服を着替えタオルを頭に被して私は台所に向かった。
精霊になったから食事をする必要がないけど、コップをつくり水を飲んだ、目頭が急に熱くなり涙が溢れた
やっと安全地帯を確保できた、やっとよ!
この安心感ハンパない!
もうさっさと寝て、嫌なことは明日の私に任せよう!!
畳の香り最高!お布団フカフカで最高!
畳の部屋に布団を出し、私は眠りについた。
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