第46話 あれから記憶ないんだが

「……ううんっ……」

「あ、春人くん、起きました?」

「……亜美?」

「えっ……裸?」


 ふんわりと、いい匂いがする。


 バスタオルを巻いた、亜美が俺の隣にいた。


 豊かすぎる胸が、タオルからはみ出そう……! 


「ごめんなさい。もう遅いからシャワー借りてしまいました……」

「遅いって……あっ」


 窓の外を見ると、もう夜だった。


「春人くんったら、添い寝してる最中に寝ちゃったんですよ」

「マジか……ごめん」

「いいんですよ。きっと試験勉強と配信で疲れていたんですね。ご飯作りましたら食べてください」


 そっか……俺、疲れてたのか。


 添い寝した時のこと、あまり覚えていない。


 急に眠気が襲ってきたような……?


「じゃあ、リビングに来てください」


 亜美が背を向けると、


 丸いお尻が、半分見える……


 バスタオルが小さいせいで、はみ出してるんだ。


「……? 春人くん、早く!」

「わ、わかった。今行くよ」


 俺は視線を逸らしながら、リビングへ行った。


(無防備すぎるだろ……!)


 ★


「すげえ美味そうだ」

「嬉しいです♡」


 俺の好物ばかりがテーブルに並ぶ。


 本当に亜美は、なぜか俺のことを知っている。


「明日、デートに付き合ってください」

「行きたいところあるの?」

「はい! ちょっと行きたいところあるので、春人くんと一緒に」

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