第5話 美少女ライバーに外堀を埋められる

「あ! 起きましたね♡」

「…………うっ」


 なんだか柔らかくて温かい。

 いい匂いがして落ち着く。

 これはまるで、女の子の膝……?


「……はっ!」


 俺は目が覚めた。

 視界の上に、大きな胸が——


「いったい俺はなんてことを……」


 宮本さんから急いで離れる。

 

「ふふ。きっとお疲れだったんですね」

「本当にすみません!」

「春人くんの寝顔、かわいかったですよ。ずっと見ていたかったです」


 宮本さんはイタズラぽっく笑った。


 どうやら俺は、からかわれているみたいだ。


(ていうか、朝ごはんを食べた後の記憶が……?)


「あれ? 俺の部屋がきれいに」


 散らかっていた部屋がきれいになっている。

 窓に洗濯物が干してあるし、玄関にゴミもまとめてある。


「もしかして、宮本さんが掃除してくれたの?」

「ごめんなさい。勝手に掃除してしまいました」


 必死に謝ってくる宮本さん。


「いやいや……むしろ助かるよ。ありがとう」

「本当ですか?」

「うん。本当だよ」

「やっぱり春人くんは、いい人ですね」


 ブーブー!


 宮本さんのスマホが鳴った。


『もしもし、社長。今、春人くんと一緒にいます。わかりました。すぐそちらに向かいます』


 事務所の社長さんからだ。


「社長が春人くんと会いたいそうです。今すぐ一緒にきてください」

「え? 今から?」

「今、春人くんは日本一バズっている高校生なんです。いろんな事務所が春人くんを狙っています」

「マジかよ」

「あたしと……来てくれますか?」


 うるうるした目で俺を見つめた。

 部屋まで掃除してもらったし、話ぐらいは聞かないと悪いな。


「……わかった。ライバーになるかわかんないけど、一緒に行くよ」

「ありがとうございます♡」


 ぎゅと、宮本さんが俺の手を握った。


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