10日目

目覚める

「ここは何処だ」

『やぁ、おはよう』


辺りを見渡す


「白い部屋に削って書いたと思われる文字……」

「俺は記憶喪失か?」

『それは質問かい?』


辺りを見渡してから答える


「質問では無い」

『そうかい』


壁に書いてある文字を見る


1日目

謎の人物は脳内に直接語りかけられる


2日目

2日目と書いたが実際は2日目では無いらしい


4日目

これはちゃんと俺が書いたらしい


5日目

謎の人物はニャルラトホテップというらしい


6日目

ニャルラトホテップのことをニャルと訳していいらしい


7日目

ニャルの意思でここに居る

俺の意思では無い


8日目

ニャルラトホテップとやらに何かをして気に入られたらしい


9日目

ニャルとやらは1日1つまで質問を答えてくれるらしい


「質問……」

『何かあるかい?』

「俺は……俺は死んでいるのか……?」

『うん。死んでいるよ』

「ははは、死んでいるのか……俺は……俺は……もう……」


頭を抱えぶつぶつと何かを喋る


『今日はいつもしていることしないのかい?』


「いつもしていること?死んでいるのにやって何か意味あるか?」


『さぁ?』


「……お前が……言ってることが本当か分からないしな……」


木片を拾う


十日目

俺は、俺は死んでいたらしい

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る