第5話 マスク越しのキス

「今度、美味しい魚を食べに行こう!」

イケおじ、食べ物で釣る。

普段は行かないようなお店かぁ。

いいなぁ。


待ち合わせをして、そのお店に到着。

ちゃんと予約もしてくれてる。

おう、なんだか東北地方からの直行仕入れみたいなお店。


お刺身は美味しい。

地酒も美味しい。

ほんわか酔ってしまった。


それがまずかったんだよね。

相手も酔ってきて、、、。

だんだん、口説きに入ってきたよー。


「いつも、飲む時には、車は置いてくんだ。

ヒルトンで泊まるとこにしてるんだ。

どう?」


はぁ?そんなつもり、ぜんぜん無い。

しかも、酔っ払いだし。


「いや、帰ります。絶対に帰ります!」


「んー、仕方ないなぁ。

じゃあ、地下鉄のところまで送るよ。」

とお店を出たら、いきなり、腕を組んできた。


イケおじ、背が同じくらいだから、腕を組むと

なんだか変。

やだなぁと思いつつ、とにかく、地下鉄までの

辛抱だと堪える。


地下鉄の駅についたーー。

やったー。と思った瞬間である。


いきなり、キスしきたーー。

しかも、繁華街だから人がいっぱいいるのに。


くっそーー!と思ったけど、ちょうどコロナでマスクしてたから、、。


「ご馳走でしたー。」と言うと、走って地下鉄に。

マスクは投げ捨てて、新しい物に変えた。


その後、ひとりでヒルトンに泊まったようで

大きなお風呂に泡泡で入ってる写真とか送られてきたっけ。


さすが、ヒルトンだなぁーとは思うけど、

女友達と泊まりたいわと思った。


イケおじとは、この一件から、怖くなり

お誘いがあっても、行かない。

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