第130話 パンチのきいた魔道具2





もう1つの魔道具も使ったらどうなるか考えてみた。








ーーーーーー妄想劇場 勇者編  <木馬すごイッス>


ドラゴン討伐に成功した勇者パーティは帰還した。



「王さま。勇者と剣聖が重症です。わたしの神聖魔法では治せません」


「聖女よ。どうしたらよいか」


「木馬すごイッスという魔道具があると聞きましたがお持ちでしょうか」


「あるぞ。そうか。あれを使うのだな」


「はい」


木馬すごイッスを使い回復させるためには木馬にまたがらせる必要があった。



「王さま。民たちが勇者と剣聖の安否を確認できず、不安になっています」

パンツ1丁の賢者がいう。


「賢者よ。ポージングパンツを装備したのか。似合っておるぞ。

して、どうしたらよいか」

似合っているといわれても、嬉しくない賢者であった。


「無事な姿を確認できれば民も安心するかと」


「無事な姿か・・・2人とも重症をおっているのだ」


「王さま。それでしたら木馬すごイッスで回復する姿を民たちに見せるとよろしいかと」


「聖女よ。わかった。そうしよう」



勇者と剣聖は意識があった。

「それはやめてくれ」と言いたかったが声を出せないほどの重症だった。


賢者も「なんてことを提案するんだ  この聖女は」と思った。





かくしてパンツ1丁の賢者が勇者と剣聖を並んで三角木馬に乗せるという ある意味、公開処刑の姿を城下町の民全員に見せるのだった。



民たちは木馬が回復魔道具ということを知らない。


どうみてもS的なMの三角木馬にしかみえなかった。


勇者と剣聖は公衆の面前で股裂きプレイを見せる形になった。



「ゆ、勇者さまと剣聖さまが三角木馬プレイをしているぞ」

「重症なのに そこまでしてプレイしたかったのか」

「賢者さまはパ、パンツ1丁だぞ」




「しんじられないわ。こんな勇者にあこがれていたなんて。軽蔑するわ」

「剣聖さまも変態だったのね。ファンクラブ脱退するわ」

「賢者さまはパンイチ趣味だったのね。幻滅よ」


勇者と剣聖は三角木馬にまたがり涙を流していた。


三角木馬は重症の傷をどんどん回復していく。

しかし、それに反して心の傷はどんどん重症化していった。


賢者も人として大切な何かを失った気がして涙を流した。



勇者剣聖賢者のファンクラブ、通称「ドリームイケメンファンクラブ」は一夜にして消滅した。


まさに、ドリームだった・・・



その後、回復した勇者と剣聖の姿を見た者はいない。


そして賢者も行方がわからなくなり 勇者パーティも消滅するのだった。



妄想劇場 勇者編  完


ーーーーーー





こんな感じになりそうなんだよね。





このアイテムは魔法袋に封印するしかない。



ケブヤやノモコズに見せても

俺が変態だと思われかねない。


王族ズや町長ズに見せたら

妄想劇場のように幻滅されそうだ。




・・・・


いろいろ考えていると


「そうだ。ルフダ店主よ。眠れなイスと灼熱ホットプレートはまだ完成していないのだ」


そういえば、前回きて帰るとき聞こえてきたやつだ。


奇抜な名前だから覚えていた。




完成してない理由は

眠れなイスは丸焼きになってしまってピンポイントで根性焼きにするのが難しく、

灼熱ホットプレートも似たような感じなのでもう少し時間がかかるみたいだ。


どっちも危険だよ・・・



そして、

ほしいとも思わないんだけど・・・





それから

前から あったらいいなと思っていた魔道具があったので

聞いてみた。


「大き目の箱の中を冷やす魔道具は作れますか」


「それなら、出来るとおもうぞ」


魔道コンロの逆にすればいいらしい。


高温の火をだすのが魔道コンロなので氷点下の火を出す魔道コンロを作って箱の中に入れておけば冷えるという。


すぐには無理だが研究しておくそうだ。





おっと ノモコズのために魔道コンロを買いに来たんだった。

変な妄想をしていて忘れるところだった。


焼きそば用のと同じ2個口の魔道コンロを買った。

またサービスしてくれて金貨4枚で買うことができた。



ノモコズに任せようと思う新メニューを思いながら

魔道具店を後にした。




店内では

「やったぞ!発明魔道具は大成功だ!さらに素晴らしい魔道具を作るぞ!

眠れなイスと灼熱ホットプレートの研究だ!それと冷える箱の研究も進めよう!忙しくなるぞ!」



トンカン!トンカン!

ズドーン!ズドーン!


トンカン!トンカン!

ズドーン!ズドーン!



相変わらず魔道具屋からは魔道具屋とは思えないほどの爆音が鳴り響いていた。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る