第118話 ドライアドと最上薬草




最上薬草を採取しようとすると頭に花を咲かせた小さな子供が3人やってきた。




「なにものですか」

「なにやつですか」

「ウルトラくせものですか」


「薬草採取にきたんだけど」


「あやしいです」

「くせものです」

「スーパーまさぐるのです」


「君たちはどこから来たの?森の中には魔物がいるから危険だよ」


「持ち物をあらためます」

「荷物をみます」

「ポケットをまさぐります」


3人の小さな子供は俺にかじりついて、よじ登って持ち物を調べはじめた。


「なにもありません」

「あやしくなかったです」

「服の中をまさぐります」


1人だけ服の中に入り込んでゴソゴソと念入りに調べている。


「何もしないから大丈夫だよ。薬草を取りにきただけだよ」


「失礼しました」「失敬しました」「スーパーまさぐりました」


「どういたしまして・・・」


「わたしたちはドライアドです」

「木の精霊です」

「土をこよなくまさぐるスーパーな精霊です」



「精霊なのね」


「神聖な森を荒らしにきたのかと思いました」

「この森は神聖な森なのです」

「スーパーな森をまさぐることはウルトラ許しません」


「そんなことしないから大丈夫だよ」



「わたしたちは土にもぐります」

「頭の花が地上にでます」

「頭の花はスーパーなのです」


「でも水がなくて花が弱ってます」

「水がほしいです」

「水をウルトラ浴びたいのです」


「よかったらミネラル水をもってるからあげるよ」

スーパーで買ったミネラル水をドライアドの頭にかけてあげた。


「おお すごいおいしい水です」

「花がぜっこうちょうになります」

「ウルトラスーパーおいしい水なのです」





「人間 ありがとうです」

「人間 ありがとうです」

「人間 スーパーサンクスです」



土にもぐり地上に顔を出して頭の花がゆれている。


「お礼にエルフに伝えておくのです」

「ここは神聖なエルフの森なのです」

「神聖なエルフをスーパーまさぐります」


え! ここエルフの森なの?


えらいところに入ってしまったのかも。

でも薬草を採取しないと。


「このハサミで薬草を採取してもいいかな」


「持ち物を改めましたが それがいいです」

「それは不思議な力を感じます」

「そのハサミをまさぐるとスーパー気持ちいいです」





チョキ!


ヘイサクは最上薬草を採取するとき剪定バサミを使った。


おそらく明日には最上薬草は再生してるはず。




ドライアドたちは

「また来るのです」

「また来ていいです」

「スーパーまた来るのです」

と見送ってくれた。


一人だけ個性的なドライアドがいたけど。



・・・・



最上薬草をみつけて村に持って帰ろうと思ったが

薬師に作ってもらうまえに調合箱でつくれるか試してみよう。


作れなかったとしても薬師に頼んで作ってもらえばいい。


そのときは費用は俺がだそう。


調合箱で実験だ。


最上薬草と容器と魔石小をセットしたが赤魔法陣がでてこない。


魔石を替えてみるか?


魔石を大きくしたらどうだろう。


オーク魔石(中)をセットしたが赤魔法陣がでてこない。


魔石の等級をあげてみよう。


オーガの魔石(中)をセットしてみた。


すると赤魔法陣がでてきた。


おお!

上級回復薬が作れるかも!


回復薬の等級が上になるにつれ大きい魔石を使えばいみたいだ。


中級回復薬も12時間で出来たので

これも12時間でできるかな?





ーーーーーー

「ドライアドと話せる人間がいるなんて」


エルフの森に踏み込んで最上薬草を採取しているヘイサクを木の上からエルフが観察していた。


本来ドライアドと話せるのはエルフだけ。指輪の力でヘイサクは話すことができたのだった。

ーーーーーー


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る