第78話 トラクタースキル
第78話
LV20になった。
今日は気分転換に村を手伝おう。
久々に村にクリームパンなどを差し入れをした。
「ありがとうございますじゃ」
「ありがたいことだで」
「わーい ふわふわパンだ わーい」
村人も子供たちも喜んでもらえた。
村の家を借りていたころから毎回差し入れをしようとしたのだが
「そこまでしてくださらなくていいですじゃ。わしらはたまにおいしいものを食べれたらそれで満足ですじゃ」
「んだんだ。ジャガイモやサツマイモも育ってきてるだ。村の食料が改善できるだで それで充分ですだで」
と受け取ってくれなかったからだ。
それなので鍬やスコップを村人にあげたのだ。
実はミマファズにサーゼリ村で店を開ないかと相談した。
魔法袋中サイズをゲットしたので小サイズをミマファズに持たせて2号店を出そうとしたのだ。
しかし・・・
「むらにはおかねないよ」
「たぶん物々交換になると思います」
とのことだった。
たしかにお金がないと商売にならない・でも村人が喜ぶならいいと思ったが
「村に喫茶店はほしいですが畑仕事をさぼる村人が増えそうですからの」
と村長に言われてしまい2号店の話は消えた。
村は村のままがいいのかもね。
俺も村の畑を手伝おうと
しばらく前に買っておいた掘り出し物「ミニトラクター」を魔法袋から出した。
リサイクルショップの端っこに黒のペンキで塗られてたトラクターが置いてあった。
全体が黒ペンキで塗ってあるので激安4万円で売られていたのだ。
運転席はあるけど屋根がない小型のトラクターだ。
それで畑を手伝うつもりだった。
しかし・・・
「ヘイサク様。それはなんですかじゃ。鉄の魔物みたいですじゃ」
村長が興味をしめした。
「これは故郷の召喚獣とでもいうのかな?鉄の魔物であってますよ。自分で操作しないと動かない召喚獣ですよ」
説明が面倒になったので召喚獣ということにした。
「わしも動かしてみたいですじゃ」
ガーリ村長が乗りたいと言い出した。
「どうぞ。こうやって動かすんです」
ガーリ村長に動かし方を教えるとミニトラクターの操縦を覚えようと頑張る。
「あ ちがったですじゃ あ まちがったですじゃ」
前にいったりバックしたりしている。
しばらくするとミニトラクターを見事に操縦している。
「ヘイサク様。見てくだされ とらくたー を動かせるようになりましたじゃ」
あれ?これってどっかで見たような?デジャブだろうか・・・
「およ? ヘイサク様。わしスキル覚えちゃったですじゃ」
えええ!
スキル覚えちゃったの?
あれ?これってミマファ親子のときと同じじゃない?
なんだかすごい勢いで畑を耕している。
ミニトラのスピードを超えているぞ。
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