第83話 褒賞金

第83話




秘書ズから連絡があった。


「殺し屋捕縛の褒賞金がでますよ。なにかご馳走してください」

「王都から偉い人が持ってきます。ワインと差し入れ解禁してください。確実に」


ヤシロコ捕縛の褒賞金がもらえるそうだ。


本当は王国の勇者と聖女が感謝状と褒賞金をもってくる予定だったが なんとかの討伐に向かうことになったそうだ。

それならとケボーボ・ワキノ第二王子が直接 感謝状と褒賞金を手渡したいと言い出したそうで

近々、ペッリギニ町に来るそうだ。



・・・・


露店のときやルフダンワ亭開店のときなど大量に買ってくれた護衛をつれた少女が兄を連れてルフダンワ亭にきた。

「こんにちわ」

「いらっしゃいませ。おひさしぶりですね」


「ひさしぶりね。たくさん買ったからふわふわパンとチョコとクッキーを楽しめたわ。紹介するわね。わたしの兄です」


「初めまして兄です。クリームパンのファンでね。いつも妹からもらっているんだ。どんな店か気になってね。ついてきたんだ」


少女の兄はすごくフレンドリーでイケメンだ。


兄と妹はなかよくパンと飲み物を楽しんで帰っていった。



・・・



翌日



褒賞金をもらいに町長の屋敷に行くと昨日店に来た兄と妹が待っていた。


「感謝状と褒賞金を渡そうと思ってね」

「びっくりしたでしょう」


兄と妹が言う。



兄はこの王国の王子だった。

妹は王女だった。


そういえば前に買いにきてくれたとき お城なんとか とか言ってたから、やんごとなきお偉いさんかと思ってたけど王女さまだったのか。


「改めまして わたしはケボーボ王国王女ケボーボ・ヘソノと申します」


「改めまして 僕はケボーボ王国第二王子ケボーボ・ワキノです。この度は

殺し屋のヤシロコを捕縛していただき感謝いたします。感謝状と褒賞金です」


庶民にたいしても改まって敬語で接してくれる王子王女ってすごいね。


そう思ったが犯罪者を、しかも凶悪犯を捕縛するのは身分に関係なく敬意を表することなのだそうだ。


感謝状と褒賞金(白金貨2枚)をもらった。


え!そんなにもらえるの?

そういえばヤシロコの罪状は200件とか言ってた。

とゆうことは1件につき金貨1枚ってことなのか。

カタユ領の借金の4割にあたる額の褒賞金だ。

超大金だ。

これって借金返済の一部に回せる額だよ。

白金貨5枚分を地球製品や調味料で返すには多少無理する覚悟があったけど

残り白金貨3枚分なら返せそうだ。


思い返してみるとノモコがヤシロコを白金貨1枚で雇わなければヤシロコと出会うことはなかった。


考え方を変えると白金貨1枚が2枚になったとも考えられる。

命がけだったけど。


ある意味ノモコのおかげってことにもなるのかも。


いろいろ考えていると王女が

「ところで王都に招待したいのだけど来てくれるかしら」


「わたしですか?わたしはしがない喫茶店の店主ですから賑やかなところは苦手でして」



「そんなこと言わずに。父(国王)に話したら是非とも来てほしいといってたわ」


「そ、そうですか。前向きに検討しておきます」



「僕からもお願いするね。母(王妃)も是非来てほしいといってたよ」



「そ、そうですか。ちょっといろいろあって それが解決したら王都に行かせてもらいます」


国王と王妃が来てくれなんてなんだろう。



「わかったわ。約束よ。王族との約束は絶対だからね」

「僕が見届けたよ」


「わ、わかりました」


こっちの世界にきてから 変わった人多かったけど。

第二王子ってまともだね。






「ペッリギニ町っていいところね。景色が素朴できれいだわ」


王女がペッリギニ町を褒めた。


すると王子は・・・















「そうだね。素朴ですごくきれいだね。でも僕の股間も素朴ですごくき「いわせないわよ!」・・・」



え?第二王子ってそんなひとだったの?


「気にしないでね。兄はこうゆう人なの」

王女がいう。


撤回する。

この王子もまともじゃなかった。




俺は王都にいっても大丈夫なのだろうか・・・・



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