第59話 ケブヤの店番 前編
第59話
ミマファ親子があまりにおびえたのでマッシュルームカツラと特注の大きいメイド服を用意した。
「俺がこれつけんのか」
「そうだよ。人相悪くてモヒカンだと怖すぎるだろ」
「でもよ カツラは仕方ないにしてもメイド服はねーだろ」
「これも店のため お客さんを怖がらせないためだから」
「わ、わかったよ」
今日と明日は、ミマファ親子は休日だ。俺も明日は仕入れに地球に帰るので午後から来る予定だった。
ケブヤが2日連続で店番をするので変身セットを用意したのだ。
マッシュルームカツラをかぶせてメイド服をきせる。
「ぷっ」
笑いそうになるのをがまんする。
マッシュルームカツラをつけたケブヤは、まだ強面ではあるがお笑いコンビ バナ○マンの片割れに似た感じになった。
「お店のため お客さんのためだから」
「わらうんじゃねー!」
・・・
しばらくするとお持ち帰りコーナーにお客さんが来た。
若い冒険者の客だ。
彼の名はウアニンナイサ。
「こんにちわー」
「いらっしゃいませ~ よう にいちゃん 何にする?」
「で、でけー! いつもの女性の店員じゃない」
出てきた巨漢の店員を見上げるウアニンナイサ
「今日は俺が店番だ にいちゃん 何にする?」
「ふ、ふわふわクリームパンを3つ、お、お願いします」
「はいよ、ふわふわクリームパン3つな。ちょっとまってな」
巨漢の店員が裏からパンを紙袋に入れて親指と人差し指でつまんでもってくる。
「へい ふわふわクリームパン3丁おまち」
「あ、ありがとうございます。ま、またきます」
代金を払うと逃げるように走りだす。
「命を粗末にすんじゃねーぞ、きーつけてな」
若い冒険者は全力疾走で 砂けむりをあげて走って行った。
・・・・
翌日も、ケブヤに店番を任せた。
今日は俺は地球で仕入れをして午後から店に行くからだ。
今日もマッシュルームカツラにメイド服のケブヤが店番をしていた。
若い冒険者のお客さんがきた。
彼の名はウアニンナイサ。
昨日は、討伐依頼を達成し、パーティーメンバーに話題のお店のパンを食べさせようと ふわふわクリームパンをお持ち帰り購入した。
今日はさすがにデカマッシュメイドはいないと思ってルフダンワ亭を訪れた。
しかし・・・
「いらっしゃい お 昨日のにいちゃんか 今日はなんにする?」
あろうことか 今日もデカマッシュメイドが出てきた。
「で、でけー こえーよ。 き、昨日の店員だ」
出てきた巨漢の店員を見上げるウアニンナイサ。
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語り キー〇ン山田風
マッシュルームカツラとメイド服で なんとか店番ができるようになったケブヤであった。
ウアニンナイサ 彼の運命はいかに!
後半へ つづく・・・
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