第2話 【9月2日】

 ボクがまず自分に課すことにしたのは体重計に乗ることだ。とにかく毎日。そしてその結果を紙に書いて残すことにした。単純なことかもしれないが、ボクは長らく自分の体重を正確につかむことすら忘れていたのだ。

 実際体重計の上に乗ることがいかに心理的負荷になるかを想像できていなかった。要は怖いのだ。自分の事実を知ることが。だからこそボクはそこから始めるしかないと思う。

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