第4話

クッソ!

このR32の限界か… もう少し馬力がいるな。うーん しかし、エンジンはもうフルチューン済みだぞ… これ以上馬力は上がらない かといって足周りだって完璧だ… どうする?どうする?


一方その頃

…ネームドが車両を改造したら私のR8もチューンしなければいけない… でも… どこをイジればいい?エアクリーナー?マニホールド? …そうだ

リミッターを解除しよう。


翌日

んー 眠い スマホは何処だ? 今、7時 うーん 一旦起きるか…


「おはよう。ユカリ」

誰も居ないと思ったら、リビングに明里がいたよ…

「あ、おはよう」

気まずい…

「朝ごはん食べる?」

「うーん、食べる」

「はいよ」


10分後

「出来たよ」

「…ありがと」

「?」

「いただきます」

美味しい

久しぶりに食べる。明里が作る料理ってこんな味したな…


「ご馳走様」

「お粗末さま」


ぴーんぽーん


?なんだろう?

「…はい」

怪しがりながらインターホンに出ると、昨日聞いた声がした。

『ランエボ届けに来たよ』

「あっ、どうも」


「はい。言われた通りランエボだよ」

ネームドの姉は言った。

「ありがとう」

しかも私の好きな10じゃん

黒だし、カッコよ

「キーはここに置いとくね じぁまた、いい報告期待してるよ」

「さ、さよなら」

いっ、いい報告!?プレッシャーが凄い…

一旦首都高に行きますか…


首都高

ブォォォォンーー!

なんだろう、少し馬力が足りないかな… 後少し不安定… まっしょうがないか200km/hだもん。でもいい車だな。加速がいい さすがランエボ


さて、少し改造しますか…


20分後

「よぉし!パーツの発注終わった!」


あとはパーツが来るのを待つだけか…

んー そうだ横浜行こう!


ブォォォォン


プルルルプルルル

ん?なんだ?

「はいもしもし?」

私の連絡先知ってる人…そんなに居ないけど…

『ユ、ユカリ!ちょっと今どこ??』

「横浜だが…?」

『今すぐ来てくれる?私の妹が…』

ん?どうした?こんなに母さんがうろたえることは無いが…

「わかった」

『急いでね。あっ、私の職場来て?横浜だから』

えっ…このクルマは…

『ねえ聞いてる?』

まあいいか

「あぁ、いいよ」


10分後

「ユカリ!こっち」

「ん」

きゅっ!

バタンッ!

「はっ早く!」

ブォォォォン!

「東京方面に行って」

東京?どうして

くっ!またミスった… R8とは勝手が違う…

もっと早く、ブレーキ…

「ここ!」

キィィィ!

マズイ…


ブォン キキキィー

首都高のコーナーでリアタイヤがスライドした…

感が掴めてない


マズイ… はっ ドリフト… ここでサイトを引けば…


20分後

「ありがとう、わざわざここまで来てくれて」

ユカリは今、母さんの妹の夫の職場に来ていた。母さんの妹が交通事故にあい、皆駆けつけている所だった。

「いえいえ、お互い様です」


「ユカリさんもありがとう。」

ユカリは叔父に無言で頷いた

「ちょっと、行儀悪いよ」

母が口を挟んだ。

ったくうるさい 本当に急いでいるのか?

「…クルマ出すよ」

「よろしくお願いします。」

気まずいんだが?


プルルルプルルル

ん?

「はい?」

『私よ』

「あぁ こんにちは。どうしたんですか?」

電話をしてきたのはネームドの姉だった。

『依頼のことで少しいいかしら?』

「は、はい 構いません。」

『給料出そうかと思って』

!?まじで??

「えーー!いやいやいや?さすがに… 車両を手配してくれてますし、何より報酬が1億って そんなに貰えません。」

『いいのよ。私を誰だと思ってるのよ 大企業のトップよ?1億なんて小銭程度よ』

えぇ?いやぁ

「あなたの金銭感覚は聞いていません。」

『いい?車両や貴女の周りの影響でこの依頼を失敗して欲しくないのよ。貴女には走ることに集中して欲しいのよ』

「分かりました。必要な時に連絡します」

『わかったわ。任務に関係のある事をした日は連絡しなさい。1時間2万程度で… うん良い考えだ』

「えぇ」

『毎月20日に貴女宛にリーダー経由で渡すよ』

「…分かりました。本気でやります。」

『その調子よ。頑張って』

…マジか

「ねえユカリ?今誰と話してたの?報酬が1億とか言ってたけど?」

クッソ勘が鋭い… ここは誤魔化し、誤魔化し

「なんでもないよ〜 ゲームの話」

「ふーん」

母(絶対嘘だな)

バレたかなぁ?

まあいい

さて本領発揮か…

フフフなんだか楽しくなってきたな

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

続く

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