八太郎館物語Ⅲ

愚息の一文

プロローグ



未来は僕たちのものだ。




寂しさや孤独、理不尽や不条理を知ることで青春とはかくも切なく美しいことを思い知った。ときに友とのいさかいや思うようにならない学業への苛立ちからも多くのことを学び知ることができたのは仲間とともに時に独りで深く考えなければならなかったからだ。


そんな粗削りの彫刻のように自我が形作られたのは淋しくも厳しい日常がけずりとる甘えや迷いの気持ちが少しづつ火にくべられてきたからかもしれない。そしてほのかに立ち上る煙りが大きな青空や豊かな自然の風景に溶け込んでいくたびに僕たちは成長することができた。





此の地で学んだ僕たちはいくつもの新たな物語を紡いでいくことができるだろう。 ともに成長してきたあかしは僕たちの心に幾つも刻まれている。それは永遠に消えることがない確かなきずなだ。


 



何よりも僕たちが深めてきた絆を信じることだ。ひなの地につどい魂のともしびが芽生えたときからともに成長してきことを折に触れ思い出す。


そして今空高く響きあう魂を持つ僕たちは国境や時代を越えて素晴らしい未来をつくっていくことだろう。


そのことをいつまでも忘れないでいてほしい・・・






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