余命宣告ってマ?

ぱむ

第1話 いっけなーい、遅刻遅刻~

「起きろ~!」


母の怒鳴り声で目が覚める。


もう52だと言うのに元気が有り余ってる。


ちなみに目覚まし時計は持ってない。


気付いたら壊れてる。


なんでかは分からない。


多分目覚まし時計を止めるとき、思いっきりチョップをかましているからだろう。


起きる時間はいつも通り、遅刻ギリギリ。


髪はとかさないでも大丈夫、髪質に感謝だ。


学校指定のジャージに着替え、スイカでも入ってるんじゃないかって重さのリュックを背負う。


朝ごはんはさけるチーズ。


さいてる暇は無い。そのまま口にくわえる。


「行ってきまーす!」


そう言いながら家を出た。


家の外の倒れてる自転車を起こして、飛び乗って爆走。


とにかく爆走。


持ち物確認なんか知らない、忘れたら忘れただ。


「角でイケメンとぶつからないかなぁ~...」


そう叫び願いながら学校に向かっていると、願い通り角でぶつかった。


車だったけど。


「やだっ...!イケメン...!?」


違う、車だ、跳ねられたのだ。


「車かよぉ~!」


おそらく人間には出せないであろう声で叫びながら数メートル先に吹っ飛んだ。


それはそれは綺麗に吹っ飛んだ。


地面に頭を強打したのだろう、視界に赤い液体がある。


「さけるチーズまだ食べきってないよぉ...イケメンがよかったぁ...てか痛っ!?」


食べ物とイケメンの事を考える余裕はある。


車、もうちょっと強く轢いて良かったかも。


まぁ痛いけど。


結構だいぶ痛いけど。


色々考えてる内に救急車がきた。誰かが呼んでくれたのだろう。


「皆勤賞のがしたぁ...」


そう呟き、私の記憶は途切れた。


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