十七の神話 いるかも
アフロディーテ「ほら、早く!話すことあるんだから!」
サヤ「ディーテ待ってよー。ヘラクレス、なんでこんなに焦ってるんだ?」
ヘラクレス「理由は聞けばわかるぞ…!」
アフロディーテ「よし、ここなら聞かれないわね…実はね…私たちも結婚する予定で…もうお腹に…」
サヤ「え!?マジで?授かり婚ってこと?やったじゃんか!おめでとう!」
アフロディーテ「そうなの!今は名前を考えてるところなんだけど…なにかいいのないかしら?」
サヤ「俺に決めさせていいのか?うーん…ヘルザとかどうだ?」
ヘラクレス「俺たちもそうしようかって言ってたんだが…お前ってエスパーか?」
サヤ「まあねぇ!喧嘩の女神だからな!」
ドヤ顔でいうサヤに二人は笑う。
アフロディーテ「うふふ…じゃあ仮だけど…ヘルザにしようかしら!」
サヤ「本当にいいのか?パッと出した名前だぞ?」
ヘラクレス「俺たちだって考えてたんだ。いいんだよ。」
サヤ「えー…おめでとう…俺とハデスも欲しいって話はしてた…っていうかもう決められたけど…」
アフロディーテ「サヤの子供!あー楽しみだわ!二人の子供だもの、絶対凛々しくて強い子よ!」
サヤ「ディーテみたいにまだいるかはわかんないけど…いつかは産むよ。」
ヘラクレス「そしたらバンドも一回休みにして…子育てが落ち着いてから再開にするか?それまではネットに動画あげるとかして…」
サヤ「賛成!育休は欲しいよね。ネットでなら子供できたとか発表するだけでも活動になるし…」
アフロディーテ「子供できたって言っていいのかな…ファンの人たち離れていかない?」
サヤ「本当に好きでいてくれるならきっと離れないよ。それでも離れる人はいるだろうけどね。」
ヘラクレス「うんうん…そうだな…俺たちも付き合ってるの公表するか。」
サヤ「ん…そういや公表してなかったな。した方がいいかもね。」
アフロディーテ「そうね…ところでサヤとハデスよ!子供いるかわかんないってことは…」
サヤ「はい。もうしました。」
ヘラクレス「めでたいぜ。早く子供できるといいな!」
アフロディーテ「もういるかもね…サヤの赤ちゃん!」
アフロディーテがサヤのお腹を触りながら言う。
サヤ「確かに…そうかもしれない…帰ってハデスに言ってみるね。ありがとう。一旦家に戻るわ。」
アフロディーテ「話、聞いてくれてありがとうね!また明日!」
サヤ「おう!またなー。」
そう言って三人は一度分かれた。
サヤ「ハデスただいま…ってなんじゃこりゃあ!?」
玄関には山積みの段ボールがあった。
ハデス「サヤ、おかえり。今子供の服とか買ってきたから。心配しなくていいよ?」
サヤ「いや、心配とかじゃなくて…気持ち早いよ!まだできてるかもわかんないし…」
ハデス「いいのいいの…何話してきたの?」
サヤ「そうだ!ディーテとヘラクレス付き合ってたんだけどさ!授かり婚?するんだって!だからもう子供いる。」
ハデス「おやおや…なおさら負けてられないね。サヤ、早く子供つくろう。」
サヤ「うん!って言いたいところだけど…もしかしたらもういるかもしれないよねって話してて…」
ハデス「…!!そうだね…早く産婦神科行ってみよう?それなら準備しないと…ちょっと待っててね。」
気持ちが早すぎるハデスだが…サヤも負けていない。
サヤ「行ってみようか。試しに…でも二人で行くとバレない?」
ハデス「いいよ。見せつけてやろう。喧嘩の女神と冥界の王が結婚って。」
サヤ「大スクープだね…でも行ってみないと…行こうか。バレても駄目じゃないもんね。」
二人は産婦神科へと向かうのであった…
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