十一の神話 初めての…

サヤ「ハデスの部屋に住むの…?」



ハデス「嫌かい?そしたら客室になってしまうけど…」



少し寂しそうにハデスが言うので、サヤも強く言えず…



サヤ「嫌じゃないよ!ただ…好きな人といきなり同棲ってちょっと…恥ずかしくて…!」



荷物で顔を隠すサヤを見て、何かが壊れる音がしたハデス。



ハデス「本当に君は僕を誘うのが上手だね…お風呂も一緒に入ろうか。」



サヤ「そんなの無理ぃぃいぃ!」



爆速で冥界へと向かうサヤにハデスが笑った。



ハデス「サヤ待ってよ。僕だってずっと我慢してたんだからいいでしょ?」



サヤ「重いから早く行こ!なにもきこえないから!」



サヤはなんとかハデスの家にたどり着き、使用人たちにこれから一緒に住むことを説明する。



使用人「了解いたしましたサヤ様。これから使いをさせてもらいます。」



サヤ「え、そんなの悪いです!急なことなのに…」



使用人「いえいえ、ハデス様が前々から言っていらっしゃったので…」



するとハデスも到着して、



ハデス「そうだよ。彼らは僕の家族だからね。相談は当たり前さ。」



使用人に自分のことが筒抜けになっていることがサヤは少し恥ずかしい。



ハデス「さぁ…僕の部屋に行くよ。ついてきてね。」



サヤ「え…えと…これからよろしくお願いします!では後ほど!」



急いでハデスについていくサヤを見て使用人たちは笑った。



「あんなにかわいらしい方だとは思ってなかったわぁ。」



「ハデス様もやり手ね!あんな美神を射止めるだなんて!」



使用人たちが二人の妄想トークに浸っている間、サヤたちは荷物を出しどこに置くかなどを話し合っていた。



ハデス「僕の似顔絵飾っちゃ駄目?」



サヤ「ハデスがしたいならいいけど…ちょっと照れ臭いや…」



ハデス「じゃあこことここに…」



サヤ「あ、この本はどこに置けばいいかな…」



ハデス「本棚に入れるよ。貸して。」



どんどん二人のこれからの生活が見えてくる。




そんなこんなで一時間ほどたった…



ハデス「よし、あらかた置けたかな…?」



サヤ「うん。こっちは大丈夫だよ!」



ハデス「じゃあお風呂に入ろうか。もちろんだけどタオル巻いてね。」



サヤ「う…うん…入ろうか…」



サヤ(ハデスの上裸とか見て大丈夫かな…?死にそう…)



脱衣場は使用人が使える用にもなっているので男女は別である。



サヤ「わぁ…お風呂広ーい!ひゃっ…熱い。」



ゆっくりとお風呂に浸かる。



サヤ「これは疲れとれますなぁ…気持ちいい…」



ぬくぬくしていると…



ハデス「その様子だと気に入ってくれたかな?」



気づいたら真横にハデスがいた。



サヤ「きゃぁ!もうハデス…やめてよぉ…!」



ハデス「ごめんごめん。サヤのその声聞けただけで満足だよ。」



ムッとするサヤをハデスがなだめる。



二人は少し距離を開けて湯船に浸かる…すると…



ハデス「サヤ、こっちおいで。その方があったかいから。」



笑いながら手招きをするハデス。



サヤがそっちへ行くとハデスが抱き寄せて…



ハデス「サヤとこんな風にできるなんて思ってなかったな…とっても嬉しい。それと…一個やりたいことがあって…」



サヤ「なぁに?私にできることならやるよ!」



ハデス「本当?じゃあ目を閉じて…」



サヤ「うん。これで何をすれば…ん…」



ハデスからサヤに優しくキスをした。



ハデス「ん…これがしたかっただけ。まだしてなかったから。」



サヤ「!?!?!?」



どうやら頭が爆発したらしい。顔が真っ赤である。



ハデス「かわいいね…もう一回する?」



サヤ「…うん。する…」

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