反射の雷光

bbキャンセル君

誰も知らない脅威と旅人、雷光

「はぁはぁなんで俺が旅人に殺されなきゃならねぇんだよ」

「黙って走れ、止まれば殺されるぞ!」

息を切らしながら、後ろの存在に怯えながら走る。

何度角を曲がったか、→←→←交互に繰り返してきた。

なのに一向にこの路地裏を抜け出せる気がしない。

徐々に消えていく体力、ただただ走る事しか出来ないのが悔しい。

「はぁはぁ、この路地裏なんかおかしくねぇか?」

「・・・・・・・」

隣の相棒は立ち止まり後ろを振り返る。

「怯えて死ぬか堂々と死ぬか選べ」

コツコツ

暗闇から現われる、フードを被り顔が見えない旅人は

余裕な態度に、中指を付け加える。

「そんなおまけいらねぇわ」

ケッ

「ひー」

情けない悲鳴を上げて怯える相棒。

「嫌なら永遠走り続けろ、俺たちは、はめられんだ!!この世界は真実じゃ無い!隔離されてる!!上手いこと魔法を駆使しやがって尊敬するぜ、クソが」

腰につけた鞘から刀を抜く。


「えーーーー!くっそ嫌だー死にたくないのに!!もういい、勝つぞ!」

魔道書をリュックから取り出し、早速詠唱を唱える。


「"炎亭校章毀滅乱舞えんていこうしょうきめつらんぶ・・・え?"」

「嘘だ・・・ろ。何で?世界が閉じようとしている!?そんな高等な魔術を使えるやつなんて!!!!!!いるわけが・・・・・潰され」

旅人は最後に。

「じゃあね」

と聞こえる声で残し

悲鳴と共に

パタンと何処かの隔離された世界が閉じた。


元の世界の路地裏には、ただひとり、たたずむ旅人がいる。

ニヤリと笑ってこの日は終わった。

――――――――


私の名前は、雷光。世界を放浪する旅人。

世界を巡って、強い人と戦って強くなりたいという夢を持ちながら

旅をしている。

今は、ホトリ砂漠に来て

この地特有の食べ物、サボテン果実を食べながら、重い砂漠を涼しい顔で渡っている所さ。

「ラクダを連れてたら楽だったけど、私には関係無い。強者は自らの足で渡るものさ。さあ次は、悪の番人強者が待つ、支配されたホトリピラミッドへーー!!GO!!」

酷い砂嵐の中、鍛えられた目で見抜き

超える。

そしてピラミッドに辿り着いた時には、頭には砂が山になりつつ、体中砂まみれ。

別にラクダを連れてこれば良かったって後悔はしていないからな。


砂をざーと落とし、

「さて、あー、わくわくするねぇー」

と笑った。

身軽な彼女は、ずかずかと中へ入っていく。

(重々しい気配がするねぇー逃がすつもりはねぇ!私の強さの糧になれ)


素早い動きを可能に出来るのが彼女の長所の一つ。

まだまだ紹介する事があるだろう。

だが今はそれだけ。


続く。


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