青春のホットスナック
あーん☆ 美味しぃ~~☆
たまーに買って食べるのおいしいぃ☆
くせになっちゃうよぉ☆
あ、みなさんこんにちは☆ 本体ちゃんでっすぅ☆
さっきねぇ~、コンビニに行ったらぁ、50円引きのホットスナックセールしててぇ☆
思わず、コロッケ買っちゃったのぉ☆
食べながら帰るのって、ちょっと特別感あって超おいしいぃ☆
作って食べるのも良いんだけどぉ、あたしお料理が苦手ぇ…なんでだろぉ? ハンバーグ作ってるはずなのに、なんか黒い爆弾みたいなのできるし? そのうち何か破壊しちゃうかもぉ☆
ドッペルさんが来てからは食生活の改善出来ててぇ☆
ちゃーんとサラダとかスープとか作り置きのおかずとか、いっぱい作って待っててくれるんだぁ☆
なんでもできちゃうドッペルさんってすごくない? 本当にあたしと同じ人なのかなぁ? 今までどーやって生活してきたんだろぉ?
さてさて、それは置いといてぇ~☆
てくてく歩きながら、コロッケをもぐもぐぅ☆
えっへへ、美味しかったぁ~☆ ドッペルさんにはバレないようにしなきゃ~☆
玄関のドアを開ける前に、両手にハーってやって、口臭チェックぅ!
よし! 大丈夫そう☆
『たーだいまぁ~☆』
「おかえりーって、ん…?」
『ん~? どーしたのぉ?』
「あんた…なんか食べたわね…? これはコロッケ…?」
わぁぁぁ! ソッコーでバレたんだけどぉ☆
なんでわかっちゃったのぉ? ドッペルさんって、怪異だけじゃなくて、エスパぁ~?
『え~! なんで分かるのぉ~?』
「胸元になんか付いてるわよ… 衣みたいなカス…」
『あっははぁw』
あ~、エスパーとかじゃなかったぁ☆ あたしのうっかりミス☆ 玄関開ける前に払っておけばよかったぁ☆
仕事用のバッグを置いて、パンパンって払ってたら、ドッペルさんがすんごーーーく険しい顔になってきたよぉ。
あれぇ? どうしたのかなぁ?
「ってか信じられない…」
あ、やば~! これ、1人だけで食べたから怒ってるぅ? なんとか言い訳しないとぉ! 思わず手を振りながら、あたふたあたふた!
『え、あ、ド、ドッペルさんの分もぉ、か、買ってこようとは思ったんだよぉ~! お、お財布の中、なんか足りなくてぇ~!』
ドッペルさんは眉間にシワを寄せながら、腕組みしだしたよぉ~。 あ、これ、ちょっと怒ってる時のポーズぅ☆
「そーゆー事じゃないわよ…あんた、そのコロッケ、どうやって食べたの?」
んん? 予想外の質問きたぁ~。 セロリタイム…? とは違う? 気がするぅ~…?
「え~? もらったソース付けて食べたけどぉ~?」
「そっちじゃないわ! もしかして、歩いて帰りながら食べたの…?」
んん~? ドッペルさんの聞きたいことが分からない~? あたしも首をかしげちゃうぞぉ☆
『へぇぇ? そうだよ? 美味しいよねぇ~☆』
「あああ!! 無理ムリ無理ムリ!!」
額に手を当てて、大袈裟に否定してくるドッペルさん~。 漢字とカタカナが混ざるくらい、強烈に否定してくるぅ~?
「どぉしたのぉ~? なんかあったぁ~?」
胸の前で、両腕でバッテン作りながら、すごい形相~! 作者が生まれた頃にあった、オレたちひょ〇きん族の、ざんげ室の神様みたい☆ 超ウケるぅ☆
(↑作者の年齢がバレる)
それは置いといて、ドッペルさんがまだ叫んでるよぉ~。
「無理! 歩きながら食べるとか、行儀が悪い!」
『えぇー? そこに怒ってるのぉ?』
「そうよ! なにしてんのよ!」
なんかぁ、あたしの価値観とちがったぁ~! セロリタイムっぽくなってきたぞぉ~☆
『食べ歩きとかぁ、すごい青春っぽくないぃ?』
「青春ー?何言ってんのよ! 青春終わってるでしょ! しかも青春って、ワックでダベりながら食べることでしょ!」
あのぉ、セロリタイムにしても、ドッペルの言ってることが偏りすぎてて草ぁ☆ あたしもちょっと苦笑いしちゃうぞぉ☆
『ドッペルさんの偏見すごーい… あと、前回からワック愛がすごーい…』
「とにかく、歩きながら食べるのは禁止! 見つけ次第デコピンの刑!」
『え~? やだー! 美味しいからやだ~! デコピンやだぁ~!』
「いや、あんたね…」
険しい表情のまま腕組みしてるドッペルさんの前で、ソファに座ってバタバタしちゃう☆
こうするとね、ドッペルさんって、ちょっとヤレヤレって顔になって話を聞いてくれるんだぁ☆
うへへぇ、丸め込み開始ぃ☆
『そんな事言ったら~、夏祭りとかはぁ? 食べ歩きがセオリーだよぉ~!』
いきなりなによって顔をしながら、ドッペルさんは見下ろしてくるぅ☆
「買っておいて、どこかに座るでしょ?」
『ええ~? りんご飴、座って食べるの!?』
「いや、え? りんご飴限定の話?」
『チョコバナナはぁ!? わたあめはぁ!? ラムネはぁ!?』
「いや、え、あの? ちょっと落ち着いて?」
『フランクフルトはぁ!? クレープはぁ!?』
「え、どこかに座ってたべ…」
『やだぁ!! 歩きながら食べるから風情があるのぉ!』
よぉし☆ ここまでジタバタしながら言ったら、ドッペルさんは腰が引いてくるハズぅ☆
予想通りぃ、ドッペルさんはちょっと困った表情になってきたぞぉ☆ 手でどうどうってしながら、こっちに話を合わせてくれるぅ~。 ドッペルさんのこーゆー所、可愛くて好きぃ☆
「わ、わかったわよ、あれね? 雰囲気を楽しみたいのね?」
『そうだよぉ~!』
「そうねぇ…じゃ、シャカシャカポテトは?」
『あーんー…どうしよっかなぁ、歩きにくそうだなぁ~?』
あれ? ドッペルさんが冷静に反撃してきたぁ~。 うーん、ここはドッペルさんの言い分も聞かないと、フェアじゃないよねぇ~。
「焼きそば、たこ焼きは?」
『ん~…それは座りたいかなぁ~』
「ほらねー? 歩きながら食べるのだって良くないわよ?」
んむむぅ… なんか言い返されたぁ~! 丸め込めそうだったのにぃ~! んむむう! ぷいってそっぽ向きながら、
『いーの!夏祭りはいーの!』
「あ、話題変えたわね?」
あ、ドッペルさんがちょっと得意げな顔してるぅ! んむむぅ、たまにはあたしが負ける事もあるかぁ~… ちょっと悔しい~!
ここは妥協点を見つけておかなきゃだなぁ~… むすっとしながら、ちょっとだけ言い返しちゃう!
『それじゃぁ~、店の前で止まって食べるぅ~。それならいいでしょぉ~!?』
「あらまぁ、どうしても外で食べたいのね…」
『そう! 肉まんも!』
またヤレヤレって顔になりながら、ドッペルさんは手をヒラヒラと振って、話を終わろうとしてるぅ。 今日は引き分けかなぁ?
「何でもいいけど、こぼさないようにだけしてね…」
『任せてぇ☆』
ピーンって手を挙げながら元気に返事をしてみたぁ☆ こうやってイーブンに過ごすのが、同居の基本かもしれないよねぇ☆
と、ドッペルさんが振り向いて、あたしに言うのぉ~。
「で?」
『んん~?』
「あたしの分のコロッケは?? 自分だけ食べようってこと?」
『あ~…』
ドッペルさん~! さっきは気にしてなさそうだったのに、やっぱりちょっと根に持ってたぁ~!
『か、買ってきますぅ~…』
「おかずになるくらいの量を買ってきてね? サラダくらいは用意しておくから。はい、いってらっしゃいな」
さっき置いたバッグを持って、とぼとぼとコンビニに行ってきます~。
んむむう~、今回はなんか、ドッペルさんに負けちゃった感じがするぅ~…
次は食べないで、たくさん買って帰ってこよっと~。
まぁ~、お外で食べるのもいいけど、ドッペルさんと一緒に食べるのも、美味しいからねぇ☆
さてさて、コロッケだけじゃなくて、セールのホットスナック、いっぱい買ってこよっとぉ☆
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