紅魔の試練

「ハァー ハァー ハァー ここまでくればあたいは、もう大丈夫。」

「チルノちゃん大丈夫?どこか怪我したの?」

「大丈夫。それより、霊夢に伝えて奴らが来た。」



≪🌸少年少女移動中🌸≫



あれからどれくらいの時がたったのだろう。僕は木の上で寝ていた、朝日が気持ちいい。

「吸血鬼さんよ。朝日に当たっても大丈夫なのか?」下から見知らぬ男性の声が聞こえてきた。木の枝から飛び降りた。予想通り、男性が立っていた。

「大丈夫ですよ。それより、貴方は誰ですか?」

「この神社の神で、ボクの名前は、神崎 華麗。華麗でいいよ。君は一応聞くけど例の幻想入りの人だよね。」

「そうです。まぁ知っていると思いますけど僕は、本波 空です。空と呼んでください。」

それから、僕達は出会って一時間で信頼できる友となった。


「もう、仲良くなったんですか。男とは、よくわからないものですね。」

「そうなのかー。」と、霊夢は呆れ、ルーミアは不思議そうに言った。

朝食は、僕が作った。献立は白米に、キュウリの浅漬けに、

朝早くから川でとってきた鮎の塩焼き三尾に、味噌汁だ。

前世で病院送りになる前に週に三日行っていた事だ。

感想は、当然

「 『美味い、美味しい。』 」とのお褒めの言葉だった。

もちろん、後で紫さんの所に鮎の塩焼きが十二尾届く事は、僕以外知る由もない。

(さぁーて、どうすっかな。まずは、家を作るか。)

「幻想郷って、新に家作ってもいいですか。」と霊夢に聞くと。

「え、別にいいと思うけど。もしかして家を造るつもり。」

「はい、造るつもりです。」悪びれもなく言った。

「まぁ、貴方なら一人でつくれそうだけどね。あと昨日の答えなに?」

昨日の答えとは、二つ目の能力についてだ。

「それも、気になったのだー。」

僕は、覚悟を決めて言った。

「二つ目の能力それは、世界全ての化け物の力を扱う能力。まぁ、要約するに今まで倒した化け物や契約した化け物の力を自分のものにする能力だ。」

「わはー。空はやっぱりチートだな。」ルーミアがボソッと言った。

今日は、何をするのかのルーミア達と話し合った所、幻想郷二大お嬢さんの所へ、挨拶する事になった。一人は、カリスマだか、かりちゅまだか、わからないレミリアさん。

「心配はしなくてもついていくからさ。」

「ルーミアも来る?」

「行くのだ。美鈴とチルノ達と遊ぶのだー。」

森の中を移動中、無残に木が締め付けられた後が複数の箇所にあった。

しかもたくさんの木に見受けられた。

「霊夢こういう能力者この幻想郷にいる?」

「私が知る限りいないわね。もしかして、何か知っているの?」

「でも、もう僕が倒したはずなんだけど。いや、思い違いかな?」

そう言った瞬間、木に倒れかけている妖精を二人見つけた。ここから、三千メートル離れているな。

「青い髪と緑髪の妖精って、知ってる?」と聞くと、ルーミアが目を輝かせて

「チルノと大ちゃんなのだー。」と二人の名前を言った。

「チルノ達がどうかしたの?」と不思議そうに霊夢が聞いた。

「ちょ、ちょっと待ってて。【雷装】。」あっという間に、二人を連れて戻ってきた。

ついでに、二人を襲おうとした名もない妖怪の首を五つ程持って帰ってきた。

「ちょ、チルノ達の治療をしないと。」と、霊夢が慌てていた。

「俺だと古傷が残る可能性があるから、他の奴を召喚するよ。

宣言する、我の命に従い召喚に応じよ。【フェネックス】」

地面に巨大な魔法陣が展開し、紅い炎が現れ、次第に炎が中央に集中し凝縮したかのように思うと、炎を纏った鳥が現れた。

「フェネックスただいま参上しました。どなたを治しますか。」

「分かってるじゃん。とりあえずこの二人を…………。」

「治しました。以上ですか。」流石だ。僕が無言で頷くと、炎の球になり消えた。

今、誰もが思ってしまった事は、(能力これだけでよくない?)と。

ルーミアは、チルノ達を連れて僕が指定した場所で今しばらく過ごしてもらう為に別れた。

「今、思ったことは、もしアイツが来ているなら裕著に過ごす暇はない。」

「アイツって誰よ。」

「ラグナロクモデル:リーファ・ZERO。」

「うそ、過去に幻想郷を半壊させた化け物。なんで知っているの?」

「そいつは、僕が過去に会った完成モデルの一人といえばいいかな。」

そう言い終えると、僕らは急いで紅魔館へ向かった。



≪🌸少年少女移動中🌸≫



ここが、紅魔館だな。流石名前道理の紅さだ。西洋の高貴な妖怪が住むような大きな館やな。

(それにしても、門が壊されていない。どういう事だ。)

そう考えていると、門番らしき女性に声を掛けられた。

「貴方が最近、幻想入りしたお方ですね。」

「この人は、美鈴。よく中国って呼ばれているわね。」

おいおい、こんな隔離された世界に国名って存在しているのか。

次の瞬間、今まで隠していたのかとてつもない殺気を美鈴から感じた。

いつの間にか霊夢たちが僕から離れていた。

「ここに初めて来た能力者は、必ず紅魔の試練を受けるんですよ。」

僕は舌打ちをした。その体格や構え方して中国拳法の類か。厄介だな。

「これって、何でもありなの?」疑問に思ったことを聞いた。

「えぇ問題ないですよ。」自信満々そうだな。

「じゃあ。始めようか。」両者見合った。霊夢が開戦の合図を行った。

開始の合図とともに、美鈴の蹴りが僕目掛けて飛んできた。

僕は、多少のダメージを負いながら、避け切った。今度は、僕の番だな。

「折角、こっちでも使えるんだ。宣言させてもらうよ。【千楼:一夜に散る千本桜】」

宣言と、同時に僕の周りを囲むように桜の花びらが現れた。

桜の花びらが僕の周りから消えた瞬間。僕の手に霊夢を倒した刀が現れた。

「へぇー。少しはやるじゃん。美鈴さん。」

美鈴は、危機を察知したのか見えない斬撃を避けた。

「でも、紅魔の試練って事は、まだ何かあるんでしょ。もう終わらせよう。」

刀の剣先を僕に向けた。そして、僕の心臓を貫いた。

「そ、空何しているの? 狂ったの。」

「空さん。大丈夫ですか。」

「ショウブ シュウチュウ シテね。【overmode:桜鬼】。」


美鈴視点:

姿が変わった。鬼のような桜色のツノ 黒の袴 そして腰にさしている禍々しいその刀。

何なんだ、こいつ。外から来た幻想入りの中で二人目だ。

空はまるで、過去に異変を起こしたリーファを見ているみたいだ。

お嬢様に近づけてはいけない、絶対に。

「僕はもう行くよ、楽しかったよ。」

(何をされた。刀で切られた?いや、刀を抜いている所をみtえnaいのni。)

意識が途切れた。


空の視点…………ヤッホー戻った。

館の扉を開けると、目の前に無数のナイフがあった。

(厄介だな。まぁどうせこのナイフの柄からして同類だと思うけど。)

「大層なご挨拶やな。十六夜いざよい七海ななみさん。」

「何方かは存じませんが、人違いです。」

メイド服を着た白髪はくはつの女性が階段脇から出てきた。

(、この人が七海の妹 咲夜さくやさんだろう。)

「じゃあ、咲夜さくやさんかな?」

「なんっで、私の名前を…………。」

咲夜さんは何か言いたげそうだけど途中で意識が途切れたらしい。

「お姉さんが会いたがっていたよ。ってもうきぜつちゃったか。」

目の前の階段を上りながら霊夢は、僕に聞いてきた。

「空、アンタは本当に何者?」

どう答えればいいか解らなかった。どういえば納得してくれる。

考えたけど思いつかなかった。だから、

「まぁ、いつか分かるよ。霊夢も。」

今はこう答えるしかない。いずれ分かってしまうから、化け物だって。

階段を上がり、カリスマ性が漂っている部屋のドアの前に来ていた。

ドアを開けると、そこには吸血鬼もどきのような少女が立っていた。

「ここまで、来た事に敬意を表するわ。

最後はこの私、レミリア・スカーレットに負けを認めさせる事。」

「さぁ、始めようかしら。」「面白くなりそうだな!!。」




次回:レミリア:対:空 お楽しみに。

…………………

作者米🌾

*朱松(天の声)*どっちが勝っても、美味しいかな。


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