こじらせ異世界転生
段ボールさん
第1話 そうはならんだろ
寒いな、もう12月中旬だからか。
町はクリスマスムードで当たり周辺見回すと、人目を気にせずイチャつくカップル共が異常発生している。大体カップルなんて、自己肯定と承認欲求を満たすためだけに成立したもんだろ。
あいつらは自分の優越感と性欲を糧に一緒なだけだろ。
別に男女の交際の根本自体は否定しない、
なかったら人類滅びるし‥
いや、逆に考えろ人類がいなければ、
奴らのような愚かなカップルは存在しない。
前言撤回、やっぱ滅べ。
そう思いながら俺は学校に向かっている。
なんでこの時期に学校に行っているのか?
俺は単位が足りていなく、補習へ向かっている。
俺の通っている高校は結構馬鹿な学校で、
俺のクラスメートはほぼ全員補習になっている。
そうしてると、学校に着いた。
「おはよう」
校門前では教職員達が生徒に挨拶している。
ちなみに俺はされたことない。
俺は下駄箱で靴を履き替えて、二階に向かおうと
階段を上ろうとした時、後ろから誰かに引っ張られ、そのまま落ちた。
‥痛った‥‥くない‥
俺は階段から落ちたはず。
というか、どこだよここ、周り一面草原なんだけど、まさか異世界転移ってやつか。
いや、そんなアニメみたいな事があるわけな‥
なんだ、背後から大きな足音が聞こえてきた。
「本当に、異世界ならドラゴンみたいなのが来るのか」
そう、好奇心半分で振り返ると。
「うわ、気持ち悪っ」
蛇に足が4本映えているかなりやばい見た目のモンスターだ。
その蛇は俺と目が合い次第、大きく口を開け迫って来た、逃げろ。
俺は全速力で走り始めた。
が、俺は50m走15秒台後半の鈍足なので、一瞬で追いつかれた。
終わった食われると思い、辞世の句を読もうとしたその時。
「スロッド」
と背後から声が聞こえた。
すると蛇は、さっきまでの勢いが急に無くなり、その場に倒れた。
助かったのか。
背後を見ると、フードを深く被っている薄水色の髪色をした女がいた。
「あ、ありがとう」
俺は感謝を述べると、
「無事そうで良かった、私はスアリス。あなたの名前は?」
「俺は田辺緑大」
「珍しい名前、たなべ‥りょくた‥めんどくさいしリョクターで良い?」
「初対面で名前略すタイプかお前、てか略せてないし、まぁなんでも良いけど、ところでここってどこなんだ?」
「ここかい?ここはサナーツク草原、さっきの大型の肉食の魔物が沢山いるよ」
「よし一旦場時を移そう、そうしよう」
やべーじゃねぇか、あの化け物が大量にいるって、危険地帯すぎるだろ。
「まぁ、確かにこんな所で立ち話は気が引けるね、あそこにある小屋で話そう」
「小屋って、なんでこんな危険地帯に人工物があるんだ」
「ここは元々、村だったからね」
「村?」
「そう、今から数千年程前までは栄えていた大きな村で、当時は平和で魔物なんていないと思われていたんだ、でもそんなある日の夜、魔物の大群がこの村を襲い、滅んだ」
「滅んだって、全員死んだのか」
「いや、6人は生き残ったよ、その生き残った6人は、西の都市に移住した」
「都市なんてあるのか」
「西の都市を知らないの?」
「全く知らん」
「西の都市〔スラークス〕は有名で、僕が住んでいるのもスラークスなんだ」
「そんなに栄えてるのか」
「あぁ、どうやら君は何も知らないようだし、この世界の事を教えてあげよう」
「なんかすっげー上から目線だけど、まぁ教えてくれ」
「まず、この世界には四大都市と呼ばれる都市がある、まずはその四大都市の中でも最も平穏な、西の都市 スラークスは、平和を第一理念とした、争いを拒む都市。次は南の都市〔リアノスク〕
リアノスクは、四大都市の中で最も大きな領土を持っていて、今僕たちが居る、このサナーツク草原もリアノスクの領土なんだ。」
「いやじゃあ、お前スラークスなんだから不法滞在とかにならない?」
「大丈夫だって、スラークスとリアノスクは同盟を組んでいて、互い領土の出入りは自由なんだよ」
「なんほどな」
「次は、東の都市〔ダバブレブ〕、ダバブレブは、あの魔物の巣窟で魔物達を従えるという、魔法使いが存在する、危険地帯なんだ」
「四大都市で一番やべぇ都市なのか」
「いや、四大都市の中で最も恐ろしいのは、北の都市〔ラツァーリ〕、ラツァーリは四大都市で最も人口が多く最も科学が進んでいる」
「科学大国的な感じか」
「そう、ラツァーリは大量の兵器や軍隊を所有していて、ラツァーリの兵器は本当に恐ろしい、あの兵器一つで四大都市が二大都市になると言われるほどだ」
「平穏じゃなさすぎんだろ、怖すぎ」
「さらにラツァーリは、ダバブレブを制圧していて、ダバブレブを傘下国にしている。」
「ダバブレブが不憫すぎる」
「だから実質的に、西南と北東は二大勢力ずつに別れている」
「なるほど、でもお前さっきみたいな魔法が使えるなら、開戦しても西南側は大丈夫なんじゃ‥」
「いや、ダバブレブの魔法使いに比べたら、僕なんて足元にも及ばない」
「ダバブレブもダバブレブで怖いな」
「それに、さっき使ったスロッドと言う魔法は
二分の一の確率で相手が自分が気絶すると言う魔法なんだ」
「いや、よくそんな危なっかしい魔法使ったな」
「ダバブレブの魔法使いなら、スロッドは確実に相手を気絶させれるらしいし、僕もその次元を目指してるんだけどうまく行かなくて‥」
「まぁ、でもそんな魔法打てるだけすげーよ、俺なんて何もないぜ、魔法も物理も」
「確かに君、何も出来なさそうだもんね」
「はっきり言うじゃねーか」
「まぁ、でもスラークスには、能力を引き出す
就職支援店があるから」
「能力引き出す事を就職支援って言うのか」
「まぁ、とりあえずスラークスに行こうよ」
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