幕間男の回想
何もかも思い通りにいかない世の中が嫌いだった…。全て行き着く先は金、金、金…。
金がなければ何も買えない…。食べ物は当然として水すらも金を払わなければいけない…。人間にとって水は生きるうえで必ず必要なんじゃねぇーのか?川に行けば一応はタダか?唯一…本当にタダと言えるのは空気位じゃねぇーの?
何が言いたいかは決まってるだろ?欲しいモノがあっても全てが手に入るわけじゃない…。まあ、金を持ってるもんなんかは別なんだろうけど、生憎と俺が生まれた家庭は普通だった…。
普通に育ち…小、中、高と学校に通った…。成績は下から数えた方が早かっただろうな…。いくら頑張っても覚えられないのだから仕方ない…。
そんな俺でもなんとか高校を卒業して社会に出る…。俺はとある運送業で働く事に…。そして…俺は思った…。学校で習った事の殆どが無駄な事だったっと…。仕事にもよるのかは分からないが俺が働く場所ではそうだった…。上から指示された事を守り、荷物をトラックに積み込んで、それを所定の位置に運ぶ…。必要なのは言葉と漢字や文字位だった…。
俺が行った学校よりもレベルが高い学校へ行った奴等の誰よりも俺は仕事が出来た…。
なのに…
給料は奴等の方が上だった…。仕事が出来る方が上なのではないのか?真っ当な評価をされない会社に見切りをつけ新しい職を探す…。学歴重視…?学歴が仕事に対して何の役に立つ!?要は仕事をどれだけこなせるかだろうーがっ!?
なのに何でだ?何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で…
そんな事を思いながら道を歩いていると…大きな衝撃を受けて…
俺は真っ暗な闇の中へ…。
そして…意識がハッキリとしたのはどこかのベッドの中だった…。体が思うように動かない…。何か喋ろうにも上手く喋る事さえ出来ない…。
「あうっ……あぅ…」
「あらあら…お腹が空いたのかしらね、デイルちゃんは?」
この女は何を言って…
胸をさらけ出し…俺を抱き上げる…抱き上げるだとっ!?そして俺の口におっぱいが…
そこで俺は理解した…。俺は生まれ変わったのだと…。暇つぶしに見ていた漫画本で見た事がある。これは転生という奴だと…。ゲームみたいに呪文や魔法はあるのか?―と最初はウキウキしていた…。
なのに…大きくなるにつれ分かった事は…この世界には魔法も何もない…。それどころか前世よりも生活は貧しいうえに…江戸時代か何かかと思った程だ…。
結局生まれ変わっても俺は…
だが…一つだけ…一つだけ前世とは違うのは男女の数…。男が圧倒的に少ない…。そしてそのせいか男は優遇されている…。
考えろ…考えろ…俺は前世みたいな生き方はしたくない…。せっかく生まれ変わったんだ…。考えるんだ…。
ずっと考えてるのだが何も名案が思い浮かばない。そんななか俺が12歳になってしばらくしたある日、精通が来たんだ…。前世を含めて二度目…。
前世と違うのは思い通りに女を抱ける事…。そしてそれをきっかけにして俺は生まれた小さな国の王になる事が出来たんだ…。
それからはある程度思い通りの生活をおくれた…。俺が一番偉い…。俺に逆らう奴はいない…。時間は掛かったものの俺は俺に絶対に従う忠臣も手に入れた…。
当たり前の事だがこの小さな国の元女王でさえ最早俺に逆らう事は出来なくなっていった。かなり歳なのだが歳の割には綺麗だからたまに抱いてやってる…。なにやらコイツには娘が二人居るらしいがコイツの器量からしてかなりの上玉だろう…。この国に居ないらしいが会う事があれば母娘共々俺の女にしてやる…。
そして俺は18歳になった。そんなある日、俺の国に行商人がやって来て…
「味噌や醤油等など色々取り揃えております…」
「!? ほぅ〜…」
この世界にもあったのか…。
最初はそんな風に思っていたのだが行商人から話を聞いてるうちにレコード…そして前世で聞いた曲の存在が明らかに…間違いなく俺と同じ転生者!!
「それを…それを作ったのは誰だっ!」
「あちらでは…ゆ、有名な…き、貴族の男性です…」
「貴族…だと…しかも…男か…」
俺はこの世界で平民として生まれた…。男だったから…這い上がれたに過ぎない…。なのに…ソイツは生まれもよく…そして俺にない知識を持ってる…。ならば…
「言えっ!ソイツはどこにいる?」
「こ、ここから…遥か西の大陸…です…」
「クッ…クックックッ…」
「あ、あの…王様?」
「ここから近い国で俺に忠誠を誓いそうな国はあるか?」
「な、何を?」
「俺がこの世界を変えてやる…見返りには俺の子種とソイツの子種も好きなだけくれてやる」
俺がソイツを使ってやる…
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