青煙が天に沖する
藤泉都理
愛しているからこそ殺したい
あなたへの想いは変わらない。
永遠に。
そう言ってくれるのに。
年を重ねるごとに、思考も外見も五感も変わっていく君を見た。
間近でずっと見続けた。
君は言ったね。
あなたへの想いは変わらない。
そう言ってくれたのに。
変わりそうで怖いと怯え始めた。
変わらないあなたを愛しているのに。
変えたいと望むようになってしまった。
殺して。
いつしか君は口にし始めた。
あなたへの想いを変えたくない。
だから。
君は言った。
愛しているからこそ、生まれて初めて抱いた愛をずっと持っていたい。
新たに芽生えた愛を殺したい。
変わり果ててしまった愛を殺したい。
愛しているからこそ殺したいって。
(2023.10.13)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます