ウスノロな稲妻
いちごはニガテ
序章
第1話 新兵の疑問
「曹長殿、訓練以外の質問をよろしいでありますか?」
帝国軍傭兵部隊の軍事訓練の休憩の合間、一人の新兵が上官のひとりである黒髪の男に声をかけた。
「…オレの事なら応えられる事は限られちまうがな、一応聞いてやるぜ」
気乗りがしない顔で男が応える。
「D曹長殿には色々聞きたい事もありますが…それではなくライトニング軍曹殿についてであります」
「ウスノロの事か?」
「そう、それであります。何故曹長殿は、
「…はぁ、そんな事か、今はともかく奴は昔、救いようのないウスノロ野郎だったからだ。ウスノロはウスノロとゆう事だな」
ため息をついた男は面倒げに答えを返し始めたが、終いにはにやりと口角をあげていた。
「仮に曹長殿が変態前の幼体の頃から軍曹殿とお知り合いであったとしても、ハイスペックな虫人を人族の曹長が…」
答えにならない男の応えに戸惑いながらも、新兵は湧き上がる疑問を口にしてしまう。
「オレは人族なんかじゃねえよ…ファング・D・ドラゴン
名前のとおりドラゴンの亜人だからな」
男の思いがけない言葉に新兵は、暫く固まってしまったのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます