(二)-3

 拓弥は「東茂呂」とだけ短く答えると「ホントに?! 僕と途中まで同じだ! 僕は途中の川角文庫前だよ」と嬉しそうに言って、切符を買っていた。

 拓弥は切符を買わずに券売機の前をスルーして改札の方へ歩いて行った。

 翔太が「加島君、待ってよ」と小走りにやってきて、数台並ぶ自動改札機で拓弥がパスモで抜けた隣の改札機を抜けて隣まで追いついてきた。

 階段を降りるとちょうど急行の緖川町行きが到着するところだったので、二人はこれに乗った。


(続く)

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