第12話

「ホ?」

魂兵が間抜けな声をだす。

なんだか期待外れ感がすごいんだが……


「あ、そういえばさっき台座光ってましたね」

「そうなんですか?」

「ホ?」

俺は魂兵作成室の小さな台座に近づく。


一般兵 Lv1 : 100

パンツ(白)New Lv1 : 100

パンツ(黒)New Lv1 : 100

パンツ(赤)New Lv1 : 100

パンツ(水色)New Lv1 : 100

パンツ(緑)New Lv1 : 100

パンツ(黄色)New Lv1 : 100

パンツ(ピンク)New Lv1 : 100


「はぁ!?」

俺は思わず声をあげてしまう。


「ど、どうされたのですか?」

「ホ?」

「い、いや、なんでもないです……」


なんだこれ……

パンツの項目がすげぇ出てるよ。

何?

俺はパンツに目覚めたのか?

そんなバカな……


しかも、魂100って高いし、パンツにレベルがあるってどういうこと?

意味が全くわからない……


「はぁ……」

とりあえずため息が出る。

賢者モードも相まってぐったりするな。


「とりあえず、魂兵の性能を確認したいとこですね」

「ホ!!」

魂兵は何か察したのか、ピョンピョンと飛び跳ねる。


「ホ!!」

そして、中央の部屋に入りこちらを振り返る。

「ホ!! ホホ!!」

「え? 何? 来いってこと?」


「ホー!!」

「みたいですね」

俺とフェリスさんは魂兵について行く。

魂兵は中央の台座の上で飛び跳ねている。


魂兵はどうやら施設の表示の上で飛び跳ねている。


「どれどれ……」

俺は施設をタップする。


トイレ Lv2 : 500

風呂 Lv1 : 500

井戸 Lv1 : 100

調理場(不可) Lv2 : 2000

訓練室 Lv1 : 1000

魂兵作成室(不可) Lv2 : 2000

魂兵保管室 New Lv1 : 500


また新しいのが増えてるな。

『魂兵保管室』ってやつだ。

しかも、魂兵は『魂兵保管室』の上で飛び跳ねている。


「えっと? 魂兵保管室を作れってこと?」

「ホ!!」

どうやらそうっぽい。


「マジか。これで残りの魂はほとんどなくなったぞ」

俺は『魂兵保管室』をタップする。

残りの魂は165だ。

これ以上『肉体強化』はできないし、今日はこれ以上魂を使うことはないな。


ガコッ!!

ガガガ……


再び新しい部屋ができる。

中は4畳くらいの狭い部屋だ。

直径30cmくらいの魔法陣が5つある。


「ホ!!」

魂兵が魔法陣の中に入ると、浮かび上がり、魔法陣と魂兵が青白く光る。


「……………………」


あれ?

なにこれ?


「えっと、ここが魂兵保管室ってことは、こいつの寝床ってことか?」

「ホ……」


「マジかよ……俺、性能を確かめたかったんだけど……」

「ホ!!」

魂兵はあせったように魔法陣から出てきて、中央の台座へ行く。


「今度は何?」

「ホ!!」


俺は魂兵の指示通りに台座をタップする。

「ホ!!」


訓練室 Lv1 : 1000


魂兵は『訓練室』の上でピョンピョン飛び跳ねる。

「訓練室なら、性能がわかるってこと?」

「ホ!! ホホ!!」


どうやらそのようだ。

「いや、もう魂残ってねぇよ」

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