最終話 僕は気づいてる

僕は気づいてる

もうすぐ 季節が

移り変わることに


目覚めた朝の部屋の空気が

冬をはらむようになったから


僕は気づいてる

生まれてから 今までで

苦難がたくさんあったこと


どれだけの 血と涙が

この惑星ほしで流れてきたのだろう


僕は気づいてる

この世界に生まれた意味は

愛とか哀を知るため


失われそうな秋を ただしい季節の輪廻を

取り戻しに行くために


僕は気づいてる

君は泣いている

僕は気づいてる

君は怒っている


どうでもいいやと

命投げ出す前に

君と 世界を

救いたい

君を 世界を

僕たちの手で守ろう


僕は気づいてる

枯れ葉の上に淡雪 薄っすら白く

もう冬だね 冬なんだね





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秋の詩集『すいーとぽてと』 七草かなえ @nanakusakanae

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