第36話 ガールズSIDE 愛あるSEX


「う~ん、お客さん…はぁはぁ…凄い…」


「凄いですぅ~こんなの初めて…えっ」


あれ、お客さんが居ない…お金…まさか踏み倒された。


嘘…100万円の束が1つある。


踏み倒された訳じゃ無かったけど…


「つむぎ、ほら起きて…」


「えっ、ジュリア、あっお客様は、私寝ちゃったの?延長とか不味くないかな…」


「それなら大丈夫、ほら!」


「えっ…100万円、倍以上あるね…」


「そうだね、それは良いけど、お客さんが居ないのよ…」


「嘘、居ないの、なんで…あのお客さんならプライベートでも付き合いたかったのに…」


「そうね…」


沢山の男に抱かれてきたからこそ、解るわ。


あの子、超一流の良い男だわ…ただあれが大きいだけじゃない。


まさか、『AV嬢一の淫乱』という異名を持つ私がいかされまくるなんて…信じられないわ。


散々いかされまくって、最後は気絶…あの快感は『気持ち良かったわ』


「あのお客さん、本当にいい男だったね…あの子なら、お金なんて要らないし、貢いでも良い位」


つむぎは凄くケチだ。


両親に恵まれずに浪費癖のある親の間に生まれた。


高校にもいかせて貰えず、中卒で働かされて、親に搾取され真面な所で働かせて貰えずキャバクラから風俗へ流れAVに迄落ちた。


今はAVをしながらデリヘルで働いている。


間に弁護士を入れ親に絶縁した後も『お金に縛られている』


そのつむぎが『貢いでも』そういう位にあのお客さんは魅力的だった。


それは私も同じ…


ううん、私はつむぎ以上だ…


沢山の男に抱かれる輪姦物に良く出ていた。


そのせいか、つむぎ以上に男との行為はお金を稼ぐ手段にしか感じない。


私達にとってSEXはお金を稼ぐ手段。


ホストに入れ狂う仲間も居るけど、良く、体で稼いだ貴重なお金を使える…そう思ってしまう。


それなのに…それなのに…あのお客の相手は…違った。


「何とも言えない魅力があったわね…この仕事をしてから、こう言う事を始めてから全く感じなかったのに、うん凄く感じちゃったわ、あのお客さんなら商売抜きでSEXしても良いわ、そう思える位素敵だったね」


男に愛なんて求めて無い。


男は全て獣…そう思っていたのに…


SEXに愛なんてない…


普通の女なら『快感』があるかも知れないけど…沢山の男を相手にしてきた私やつむぎには無い。


ただ『お金の為に抱かれる』勿論プロだから、仕事としてちゃんとするけど…なんだか虚しいのよね。


「それでジュリア、相談なんだけど…私、あのお客さんに恋してしまったみたい」


「つむぎもそうなのね…私も…好きになっちゃったみたい、あのお客さんのSEXには愛があるわ、女として抱かれていて苦痛どころか芯から感じちゃって…もう大変だったわ…それにこのお金、絶対に私達が好きな筈よね」


「そうじゃなきゃ倍の金額なんて置いて行かないよね」


「それでつむぎに相談なんだけど、余分に貰った分のお金で探偵でも雇って、あのお客さんを探してみない?」


「私もそうしたい」


これでも現役の売れっ子AV嬢でもあるし、絶対に喜んで貰えるよね。



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