第11話

レイン「ゼノ」

ゼノ「わかってる、後は任せろ」

ベイカー「ったく、魔境かここは!」

周りには二百を超える二頭がいる。

ソルカーに乗りながら切り進む。

ゼノは後ろを向きながら立ち乗りをしている。

レインとベイカーは片手で運転し、片手で武器を振り回して進む。

なぜか減る気配が消えない。

レインは焦燥感に煽られる。

明らかに三頭より強い気配がする。

道から外れて行ってもなぜか等間隔で着いてくる。

付かず離れずずっといる。

おそらく他の2人は気づいていない。

このまま移動していいのだろうか。

ベイカー「なんとか逃げ切れたか」

ゼノ「ここまで多いのは見たことがなかったな」

ベイカー「三頭いないくせに統率された感じがしたが」

ゼノ「そうか?」

ベイカー「気のせいかもしれんが」

ゼノ「それにしてもレイン嬢どうしたんだ?」

ベイカー「珍しく落ち着きがないな」

ゼノ「何かあったのか?」

レイン「今は大丈夫」

ゼノ「今は?」

レイン「気にしないで」

ついては来なくなった。諦めたのかそれとも私たちは監視されていたのか。

考えがまとまらない。ゼノに少しキツくあったってしまったかもしれない。

何故、何故、何故…

思考が巡るが答えは一切算出されない。

ゼノ「レイン嬢大丈夫か?」

ベイカー「どうだろうな…考えがわからないってのは前からだしな」

ゼノ「そうかもしれないな…」

ゼノ「早く他の燃料にならないのか」

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