学校生活・クラスの人々(5/5)

「いや、新多はいいやつだってもう気づいてるし、僕にとっては特別だよ。もともと今日やって、もっと遊びたくなったら自分で買ってねって感じにするつもりだったけど、あの三人も来るし、新多には一作品目をプレゼントしようと思ってるよ」

「マジ? ありがとう。やっぱ川本はいいやつだな」

 そんなことを話していたら、予鈴が鳴った。授業が始まる。っていっても授業というほどのことはしないけど。多分学活だろう。まだ入学して三日目だ。

「起立。気を付け。礼。着席」

 神送先生が号令をかけた。

「今日は学級の係を決めます」

 学級の係を決めることになった。まあ僕は何でもいいから適当に過ごそう。小学校の時は一度学級委員長をやっていた時もあったが、中学校はどんなものか知らないし、適当に楽そうな係に立候補しよう。

「じゃあ、まず学級委員長になりたい人いますか?」

 教室はシーンとした。そりゃあすぐに立候補する人はいないだろう。二十秒くらいたったのち、誰かが声をあげた。

「はい! 私が委員長に立候補します」

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