第11話動画に生放送
宴会はそのままやりつつ、俺の治療動画が世界に分散されている事がわかった。
この世界ではスマホだのドローンだのがなく、個人を中心に360度撮影されるモードが存在する。
ほとんどの場合がダンジョン攻略や異能者同士の喧嘩、テロや犯罪者撮影、事故などの緊急の時に録画モードが発動して、それを後からアップするか警察などに提出するか決めるのだが、誰かが生放送モードで行い、その後流石にまずいと思ったのか?撮影終了もするも動画は拡散されたと言うわけだ。
ちなみに六条家の庭でやってる宴会をのぞき込む様な動画も存在している。
タイトルがまたわかりやすく、大手クラン毘沙門天、風林火山、動乱期に引退した超優秀冒険者達が大量現役復帰!?六条家が関わっているもよう!
でコメントが流れている。
・まじ!竜星さんの腕がある!あの人片手でも滅茶苦茶強いのに!?
・滅矢の足もな直ってるぞ!
・二代目謙信、信玄の完全復活きたあああああああああああ!わかがえってねぇか!?
・中堅クランに落ちた元大クランが、戦力200人アップとか勢力図かわるぞこれ!?
・妙だな・・・・?
。なにか?これ自体フェイクとか?
・嫌、そうまでいわんが、試し切りの所で確認してる人、山嵐の巌さんだ。
・ほんとうだ、巌さんも現役復帰か?なんか変なとこある?
・馬鹿馬鹿馬鹿!よくみろ!これやべぇ!
・なになになんもわかんねぇ!
・誰か説明プリーズ
・巌さん、最初試し切りのグラビトン鉱石をガンガン切り付けてたんだけど、グラビトン鉱石はS級からSSS級が当たり前の様に試し切りに使う鉱石だし、もちろん簡単には切れない、ガンガン弾かれてたのみてたろ?1センチ2センチへこましたり、表面傷つけたり、S級の刀剣特化型の奴が切り付けても、まぁザックリ刃が入ったな程度しか切れないもんだ。Sの特化でそれなんだからSS,SSSでもすっぱり綺麗に切るなんて難しい、だけど次の瞬間みろ!巌さん、横一文字にすっぱり綺麗に切っちまった!異常だぜこれ!
・うへぇ、本当だ。誰かとなんか喋ってんのかな?そのあとすっぱり切りやがった。誰と喋ってんだ?」
・周りの人間も沸き上がってるし、切った巌さんも驚いてるから、アドバイスもらってやったら切れたみたいな?
・そんな程度で切れるもんか?
・そんな超戦力になる人間が200人、二つあわせて400人現役復帰だぞ。日本はただでさえダンジョン攻略遅れてる上に欠損を治してくれる人間だっていなかったんだ。世界的にも少ない、今すぐに高度な治癒、治療を受けたい人は世界中にいるんだぞ。
・他クランだって、欠損で惜しまれながら引退した人間は少なくない。
・一般人の中でも手や足を魔物に食いちぎられたとかは多い、腿の筋肉ごっそり噛みつかれてもってかれて歩けないとかな
・ポーションで急いで傷塞いで助かるパターンの奴な
・値段にもよるが、それが治るなら相当な人間が以前の様に暮らせるし、またダンジョンに挑戦もしくは防衛に回れる
・日本のダンジョン事情はもちろん、冒険者の基礎的な強さの根本がかわるかもしれねぇって話だ。
・夢のある話うらやましす、でもそううまくいくかな?
・俺もこの飲み会に参加したい、たのしそう。
とこんな感じでコメントは進んでいく。
「すまんな、多分ここにいる誰かが生放送で俺らの第一線復帰配信でもしたんだろうな、まぁおそかれはやかれだろうが、ちなみにお前さんがこの間植松のボンズぶっ飛ばしたのも動画あがってたぞ」
なんですと!?
「いまじゃ何処でも録画、録音、生放送の時代なんですねぇ」
「ちょっと昔じゃ車載や街の防犯カメラがメインだったが、テロや犯罪、魔物被害が多すぎた。金にもなる、今じゃ緊急に録画、配信するのは一般常識だな、その為に個人にIDカードに魔術的付与がされている」
「ダンジョンなんかはクラン全体撮影より、PT中心の撮影の方が盛り上がりますしねぇ」
「こいつは多分動くな」
「動くなって?誰がです?」
「まず日本じゃ神代御三家がおまえさんに接触してくるだろ。予想だがまずアメリカの超人部隊、中国の天魔神教に血教、聖王国 聖堂教会、夜天 他にもいろいろってところだな。なにも悪い意味でよってくるわけでもないので、大丈夫だと思うが、何か目的はあるだろうな」
「俺ってそうなったら、そのままその組織に就職になるんですか?」
「世界的に貴重な君を日本が手放すわけがない、自由意思にしろ国内、国外であるなら日本も深く関われる場所にかぎられるだろな、発言権なんかある組織の」
「将来かぁ、考えてないなぁ、ダンジョンんで稼ぐか?潜らなくてもいいなら地上で稼ぐか?」
「どっちも一輝なら可能じゃないか?毘沙門天と風林火山の治療費で20億近く稼いだだろ?」
「半分は税金で消えますけどね」
「おっと噂をすれば影か、護法機関のおでましだ」
六条家の家の前には黒塗りの車に加えて、黒スーツの男たちがこちらを覗いていた。
車から出て来たのは着物姿の中年の男性で、顎をさすりながらこちらに近づいてきた。
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