女の子と『仲良し♡』がしたくて勇者目指した俺。水魔術を極めたので、三人の幼馴染と一匹の婚約者と共に旅に出たいと思います。

書峰颯@『幼馴染』コミカライズ進行中!

プロローグ 帰ってきた変態王子

「ユーティ・ベット・トリミナル、貴殿を魔術学校卒業生として認める」

「ありがとうございます」

「炎と水、特に水魔術の完成度は類を見ない程だ。世のため人の為、その力を役立て、この学校まで賞賛の声が響く事を、心から期待しているよ」

 

 やっと終わった……長かった十年間が、ようやく終わったんだ。

 むさ苦しい魔術学校とも、これで永遠にオサラバだ。

 何が悲しくて野郎ばっかりの学校で生きていかなきゃいけない。

 二度と帰ってくるか、こんな学校。


「ユー君、待って!」

「母さん」

「一緒に帰りましょ! ママも先生引退したから!」


 卒業生の俺よりも大量に花束を贈呈された母さんが、大きな胸を揺らしながら走ってくる。

 なぜ母さんが走る道にアーチが出来ている、なぜ皆が撮影魔術を発動させている。

 卒業生の誰よりも惜しまれてるじゃないか、何なら卒業生にも惜しまれてるぞ。


 『絶対帰ってきてねヒルネ先生♡』って横断幕が下がって、校長先生まで泣いてやがる。

 もう男子校じゃなくて共学にしろよ、アンタそれぐらいの権限持ってんだろ。

 

「母さん、走らなくても大丈夫だから」

「だって、ユー君と一緒に帰りたいし。ふふっ、かっこいいユー君」

「そういうのいいから」

「照れちゃって、可愛い」

「全く、子離れしないな。ほら、もう帰るよ」

「うん、ユー君にエスコートされる日が来るなんて、夢みたい♡」


 俺も、数えきれないぐらいこの日を夢見てたから、本当に夢みたいだよ。

 三人の幼馴染も待っててくれてるだろうし、故郷に帰るのが楽しみだ。


 あばよ監獄、ようこそ天国!

 あー!! ほんっっっとうに楽しみだ!!!








 ☆★☆★☆


 お読みいただき誠にありがとうござます。

 こちらの作品は単体でもお楽しみ頂けますが、前作からの続き物になります。


【前作】

 女の子と『仲良し♡』がしたいので勇者を目指します。 - カクヨム   

 https://kakuyomu.jp/works/16817330663707443496


 宜しければ作品のフォロー、評価を頂けると非常に励みになります。

 今後ともユーティ君の活躍に、色々な意味でご期待下さい。


 本日中に第一話を投稿します。

 サブタイトル『第一話 俺の幼馴染は可愛い』

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