エピローグ
私達が帰る前夜だった
ゲージの前に木霊達が並んでいる
なゃ? にゃん?
木霊達が放つ淡いオレンジの光が
リビングを浮かび上がらせる
ウニャ?
どうしたのにゃん…
ねぇにゃんが木霊に話しかける
行くのか? 帰ってしまうのか?
木霊の一人が恨めしそうに答えた
飼い主の家族が待っているのにゃん
私は木霊に答えた
ゴン様を忘れるな…オイラ達の事も…
木霊…大福も、イチゴ🍓も私の友だ
たくさん遊んでくれた…礼を言いに来たのだろう
寂しそうな眼差しのねぇにゃん…
また来るわよ! ねぇ、大福
そうにゃん…楽しかったにゃん
ありがとうにゃん…
これをやる…
光るどんぐりのチャーム…のようだ
ありがとうにゃん…
私達からは…
明日、また祠に来い
それでいい…
翌日…
私達は、朝早くに物書きとお婆さんに
祠ヘ行くように、ねだったんだ
おや? まぁまぁ…
物書きや、かわいいお客さん達が
山の祠に行きたいと…山の主様のお供えの側にいる
出立前に挨拶に行くよ
にゃん…チリリン
ん? 首輪にチャームなんてつけていたかな?
にゃん…チリリン
イチゴ🍓も…
二人とも、散歩してから家に帰ろうな
祠にお供えをして
物書きが山々を眺めた時
フワワン…ヒュウン…
と爽やかな風がふいた
チリリン…チリリン…
私の首輪につけていたチャーム…
どんぐりが、風に揺れた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます