第13話
ジャック「よかったです、効いたみたいで」
少年父「これは一体?」
ジャック「先ほども言った通り、僕が作った果物です。元気になられてよかった」
少年父「おい、血紙をだせ」
少年「これ?」ジャックから預かった血紙を父へ渡す。
すると、少年父は血紙を綺麗に破り捨てる。
少年「何してるのさ!?後でお金請求されるかもしれないんだよ!?」
少年父「馬鹿野郎!こんな上物をタダでもらえるなんてあっていい話じゃねえ!あんた!金はしっかり払わせてもらう!今から働くから少し待って欲しいが、必ず作る!」
ジャック「うーん、本当にお金はいらないんだけどなぁ…」頭をポリポリする。
アリーユの方を見て、困った顔をする。
アリーユ「それじゃ、代金要らない代わりに魔都を案内してもらってもいい?」
ジャック「うん!それがいい!」
少年父「いや、それでは代金に…」
アリーユ「本当にそれはうちの領地で作った果物よ。ただ少し体にいいだけだから本当に困っていないの。それより早く5番街の宿場にいかなきゃ行けない方が困っているの」
少年父「それじゃ今から私が!」
アリーユ「あなたは病み上がりなんだから少し休んで仕事を再開させなさい。案内はそこの少年に頼むわ」
少年「僕でいいの?」
ジャック「最初に言ったろ?5番街ってどこにあるのって」
少年「わかった!それじゃついてきて!」
ジャック「それじゃお仕事頑張ってください」
アリーユ「ちょっと息子さん借りるわね」
少年父「ありがとうございます!」
―
少年「でもお兄さんが作った果物ってすごいんだね?」
ジャック「そうみたいだね」
アリーユ「できるだけやめて欲しいんだけど」
ジャック「ごめんよ」
少年「やっぱり貴重なものだったりするの?」
アリーユ「そうじゃないんだけどね、色々あるのよ」
少年「色々かぁ」
ジャック「少年、このことは内緒にしてくれないか?」
少年「ギル。僕はギル」
ジャック「ギル。約束してくれるかい?」ギル「もちろんさ!」
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