173日目 異世界-5
ザシュッ!!
ドガッ!!
これまでの守備的な陣形とは異なり、【聖騎士】が5人くらいの一塊となって次々に魔物を殲滅していく。
「狭間様はこちらで待機、回復をお願いします」
「はい!!」
ローシュさんが指示をくれる。
負傷した人間が集まってきたら回復だ。
◇
ほどなくして殲滅が終わる。
「負傷者は狭間様のほうへ!!
残りは魔物の解体だ!!」
「しかし物凄い威力の大技でしたね。奥義ですか?」
「はい、ですからしばらくは使えませんな」
やはりトロゲンさんの奥義だったか。
「にしてもあれだけの魔物、それも一体一体が強力なやつでしたよね?
威力だけでいえば、サワナ様の奥義より強いのでは?」
「はっはっは!! ありがとうございます!!
しかし、先程の奥義【チャージリフレクション】は狭間様のおかげなのですぞ」
「え? 僕ですか?」
僕は棺に入って回復していただけなんだけど。
「えぇ。あの技は、自らに与えられた一定量のダメージを全て攻撃に変換するというスキルなのです」
「そういうことか!?」
なるほど。
それなら僕の【回復魔法】も貢献していたことになる。
敵の的になり、魔法をくらいまくっていたのも、【チャージリフレクション】のダメージを稼ぐためだったのか。
「敵の攻撃さえ凌げばほぼ最強のスキルですね」
「発動の条件がありますが、【聖騎士】の攻撃スキルとしては最高峰ですな。
ちなみにローシュも使えますぞ」
「本当ですか!?」
マジかよ。
ローシュさんすげぇな。
さらに、解体と回復が終わる。
「魔物が全くいませんね。
完全に殲滅したのでしょうか」
「そうですな。
魔物が大量にいた場所を一旦殲滅すると、しばらくは出てこないことが多いのです」
「なるほど」
それは助かるな。
あの戦闘が続くのはさすがにきついだろう。
まぁ修行としてはオイシイのだが……
「では、我々で周囲の建物を探索してまいります」
ここ周辺は人工物がある。
外界の建物ということは、古代の物だろう。
「僕も行っていいですか?」
「いえ、すでに日が暮れております。
狭間様はここでお待ちください」
「了解です」
残念。
まぁ夜になると強制的に睡眠になるからな。
一応深夜まで時間はあるが、念のためということだろう。
探索中に突然寝たら困るもんな。
「では狭間様、かわりに【水魔法】をお願いします。
川から離れてしまいましたので、騎士団のものたちに【水魔法】で水の補給をしていただけるとありがたいです」
「了解です!!」
その後異常が見られなかった建物に、騎士団の方々と一泊した。
僕は棺で眠っているが、彼らは屋根のあるところが久しぶりのはずだ。
かなり疲れているだろう。
【結界魔法師:Lv0】New
【結界魔法:Lv0】New
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