169日目 異世界-1

「おはようございます!!」

「お、おはようございます……昨日の疲れは……残ってなさそうですね」

マッソさんだ。

今日も元気に挨拶をする。

朝から元気に挨拶をすると、清々しい気分になる。

元気な挨拶で危険人物という印象を消していきたい。


「今日も、朝から訓練ですかね?」

「あ、それなんですけど。

 申し訳ないです。トロゲンさんとシトン様に報告がありまして」

日本で空の魔石を全て消費し、【エリアヒール】【エリアハイヒール】の魔石を作成した。

一旦報告に行ったほうがいいだろう。


「せっかく準備をしてくださったのに、本当に申し訳ないです」

「え!? いや!! 全然、全然です!!

 どうぞ、ゆっくり報告してきてください!!」


「ありがとうございます!!」











ザァ……

シトン様の部屋で【ストレージ】と【魔力庫】から魔石を出す。

ちなみにトロゲンさん、ローシュさんもきてくれている。


「こ、これが全部【エリアヒール】なのか?(日に日に気色悪いな、こいつ……)」

「いえ。途中で【エリアハイヒール】を習得しましたので、三分の一くらいは【エリアハイヒール】です」

「いやはや……」


「なるほど、素晴らしい働きだ。

 (やはりコイツを錬金棟で働かせたのは正解だったようだな)」

「ありがとうございます!!」

「外界への遠征が大幅に進むでしょうな」


「あの……ただ【エリアヒール】の効果が一定ではないかもしれません。

 【魔導合成】【魔導命令】【エリアヒール】それから器用のステータスが上がっていますので、初期に作成した魔石は威力がかなり低いと思います」

「確かに、これだけの量を作成したのだ。それは変化があって当然だな」

 初期に作成さした【エリアヒール】の魔石については【魔導合成】をし、それから【エリアハイヒール】に創り直すのはいかがでしょうか?」

トロゲンさんが提案してくれる。


「これだけの量だと、初期の魔石、威力の低いものを判別するだけでも時間がかかるだろうな」

確かに……

作成した時期によって分けておけばよかったな。

日本の地下空間には余裕があるわけだし。

「す、すみません。全部混ざってしまって」

「いえいえ。なにしろ騎士団としては莫大な利益ですからな」

「では、私が訓練しながら狭間様の魔石を使用し、判別していくのはいかがでしょう?」

ローシュさんが意見をくれる。


「そうだな。そのような作業はローシュが適任だろう。頼む」

「承知しました」

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