乙女ゲー主人公の生存戦略 ー主人公の座乗っ取られましたー
生虎
第1話
『多分、私は死んだな。
短い人生だったな。
トラックに
これってお約束の異世界転生する奴ですね!!
答える者は誰も居ないか・・・』
多分死んでしまって霊体と言うヤツなのかもしれない。
しかし、私の心の声に対し話し掛けて来た者がいた。
「ほほほほっ・・・
実に面白いことを考えますね~あなた!!」
さっきまでは黒い空間が広がっていたが、気が付くとそこだけ明かりが
その上にティセットとお菓子が乗っていて、そのテーブルの対になる椅子に座る外国人の男性が
美男子と言うより美丈夫と言った感じの筋肉も確りした美しい男性だった。
『面白いですか?
いやいや、最近流行りの異世界転生モノの鉄板ネタ言ってみただけですよ、ハイ・・・
面白いと言われても最近の人間なら結構そう思う人も多いのではないでしょうか?』
「そうなんですね~ああ・・敬語は必要ないですよ。
そうですね~普通は死んだら天国とか地獄とか考える方が多いのであなたに興味を持ちました。」
『あ~ですよね~普通はそうですよね~
それに、やっぱり死んだんだ・・・
トラックにぶつかった後記憶無いので状況から死んだんだろうな~とは思ってたけどね・・・』
「死んだから私という存在に会えたんですよ。
あなた中々幸運の持ち主です」
ニヤリと笑う美丈夫は美しい笑顔の筈なのに何だろう今は無いはずの背中に「ゾゾゾー」てな感じの表現に困る何かが走る。
『そうなんだ・・・貴方は何者?』
「これは失礼、私はロキと言います。
そうですね~あなた達人間から見れば神ってことでしょうか?」
『ロキって北欧神話の?』
「お詳しいですね。
ここで関わったのも何かの縁です。
貴方の願いを叶えて差し上げましょう!!」
『うぉマジっすか?』
「マジですよ。
異世界行くとして他に要望とかありますか?」
『そうだな~
健康な体、優れた能力は欲しい!!
後記憶は消さずそのまま異世界転生出来たら
私スゲー的なチート経験したいかな~とか思ってるけど無理?』
「なるほど、なるほど。
出来るだけのことはして差し上げましょう、何より面白そうですし。
そうそう、今、あなたのお弔いが行われている様ですが見たいですか?」
『見れるなら
最後に友人たちの顔だけでも見たい』
私は頼れる身寄りがなくほぼ
2人の心友と呼べる友人が居て、多分、お
「それでは移動しますね」
気が付くと何処かの
見ると丁度2人の心友が泣きながら私の
「天国でこのゲーム楽しんでね!!」
あ~そう言えば心友から
まだプレイしていないが、友人がネタバレ的に話したことなど色々と断片的には知っている。
このゲームは、「最高の乙女ゲームを」をコンセプトに作り上げられた
乙女ゲームなのにアドベンチャーを基本として、RPG要素、シミュレーション要素、アクション要素、等々、製作者達が情熱と勢いとゲーム作成の職人魂をぶち込んだ本格的なゲーム性豊かな作品で、乙女ゲーだけではなく全てのジャンルを合わせても傑作と呼ばれるゲームである。
ゲーム性が高いがその分死亡要素も高くアクションRPGパートで
そんな心友たちとゲームを見ていると、とても悲しい。
しかし、涙は出なかった。
多分、今の私の状態が魂だからなのだろう。
『異世界行ったら遊べないや・・・
残念だな~』
そんな
「実に面白い!!
良いですね~良いですね~
その願いも叶えて差し上げましょう!!」
それが私とこの神のとの
ロキ、北欧神話の神の一柱で、
性格は
トリックスターとして有名である。
「実に興味深い・・・
新世界創造は私一人では無理ですね・・・
ヘーパイスト、イシュタル、スサノオ、他にも何柱かの神に声を掛けますか!!」
ロキは満足そうに
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