野庭急報

草加八幡次郎ボロ家@リア充爆発しろ

第1話 ヤツがやってきたイヤイヤイヤ

野庭の爆発は天変地異によるものとされていたが、明らかにそれとは違っていた。

鼻を突く硝煙のにおい、クレゾール石鹸の匂いが漂う。明らかに化学的に合成された窒素化合物に爆発物と思われる破片など、そこに残されたものすべてがその爆発が人為的なものである事を物語っている。

しかし、それでもやはり「天変地異」なのだ。

爆発の廃墟となった野庭に降り立つアランが落ちている破片を拾う。

「おい、迂闊に現場のもの触るのやめとけ。いざというとき俺たちに疑惑が向けられるぞ」 アランのパーティメンバーのイアンが忠告するが、アランは破片に貼りついたK.Jiroの文字を指し、「これ、な~んだ?」

と見せる。

異世界の文字だ。それとは別にアランとイアンの間ではこれは符牒であるから合言葉を答える。

「さらまーんだ」

二人揃って特撮ヒーローのキメのポーズをとり「アラン、イアン、ばかん!」

ばかんといった途端に背後で爆発が起こる。

まだ何も解決してない。

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