<呟き22>脈

手首に手を当てて

自分の生きている存在を確認する

そこを失うだけで

全てを止めてしまえる


胸に手を当てて

自分の生きている存在を確認する

そこが潰されるだけで

全てを忘れてしまえる


等間隔で呼吸を数え

いつも死の隣に居座る


刃物をそろえて

そっと切れ目を入れる

傷は広がり

当然のように呼吸は逃げる


もう一押しが

永遠に出てこないようだ

苦しい世界は

いつまでも張り詰めた空気の中で


私を睨む

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