<呟き7>不協和音

今日が一瞬にして消えていく

止まってはくれない時の流れ

いつも目の前は見えない


苦しく息切れのする毎日に

立ち止まることは許されない

やり直すことも許されない


仄暗い電灯が点滅する

髪が濡れて水が滴る

廃れた建物と壊れた記憶

緩やかに終わりが近づいていく


干からびた土地に足を運ぶ

何かを忘れるのに十分な

年月が経ってしまった


他の人は私を置いていく

私は確かにここにいた

きっとここにいた

でも全員忘れていく


存在がないから


私の存在は

不協和音でしかない

誰かにとって気持ち悪い存在


一つ音が外れていれば

もっと綺麗になれたかもしれないのに


うつむいた先には何もない

誰も何もいない

私はきっと

煙のように消えていく

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