第15話 昔話

昔々…国と国の戦争のお話です…



その国は他の種族と戦争をおこしていました…



そんななか…女神様からお告げが入ります…



「この先、あなたたちの戦争を止める者がこの世界に現れます…」



人間と魔族は驚きました…



しかしいくら女神様のお告げといえど戦争を止めることはできませんでした…



戦争の決着をつけようと決闘を申し込み、たくさんの兵が集まり闘うところで…



「戦争をやめて下さい。私たちは愛しあえる…」



そう言ったのは人間と魔族の恋人だった…



でも戦争は止められず、ついに決闘が始まってしまいました…



そして両国王が闘うところで…二人は兵の攻撃により命を落としました…



しかし二人は死ぬ間際になってもお互いを愛し、固く抱きしめあっていたのです…



それを見た国王たちは人間と魔族はわかりあえるかもしれないと思い、戦争を止めました…



でも人間と魔族が平和に暮らすことは難しく、お互い手出しはしないと決めてその話を終わりにしました…



女神様は言いました…



「また彼らのような固く愛しあう者たちが現れるでしょう…」



それを信じ、両国王は今でも待ち続けているのです…



サヤ「そんな話が…」



国王「…君らは私たちの歴史を動かす者なのかもしれない…どうか爺さんの願いを聞いてくれんか…?」



レド「もちろんです。魔族と人間が平和になるのなら…」



国王「人間の国と、魔族の国をなんの隔てもなく暮らせる場所にしてくれ…!」



サヤ「はい。必ず!」



レド「しかし具体的に何をすれば…?」



衛兵「国王様!大変でございます!魔物が王都に侵入してきました!」



国王「なに!?本当か…!すまない三人とも…どうか…闘ってくれぬか…魔族だということは隠さなくていい。どうか…民を救ってくれ!」



レド「サヤ、ロナ、すぐに行くぞ!」



サヤ・ロナ「了解!」



三人は城を後にした…



王都は混乱に包まれていて、ゴブリン、フレイムバード、ハンターボアの三種類の魔物が暴れていた。



ロナ「私はフレイムバードをやる!弓じゃ誰にも負けないわ!」



サヤ「私はゴブリンを潰す!レド、ハンターボアを!」



レド「わかった!じゃあ解散!」



三人は手分けして魔物を減らしていくことにした。





レド「建物が壊されるな…危険だ!早く逃げてくれ!」



「ありがとう…命の恩人様…!」



先に市民を逃がし、戦いに専念する三人。



ロナ「弓の私はあんたらの天敵らしいわね!」



ロナは一発も外さずフレイムバードを射ぬいていく…



サヤ「私の体術があれば…おらぁ!!」



サヤは得意の体術でゴブリンをどんどん倒していく…



レド「上からの攻撃に弱いからな…お前ら…は!」



壁を蹴りジャンプして、上からハンターボアを攻撃していく…が…



サヤが戦っている場所に子供が残されていた…



ゴブリンはターゲットを変えて、子供を狙う。



ゴブリンが武器を振り下ろしたとき…子供には当たらなかった。



サヤがそれを体で止めたからだ。



サヤ「っ!!」



子供「魔族のお姉ちゃん…」



サヤ「なんのこれしき!」



サヤはゴブリンを蹴り飛ばし時間を稼ぐ。



その隙に子供を抱えてサヤは急いで逃げる。



「私のかわいい坊や、無事で本当によかった…ありがとう…感謝してもしきれないわ…!」



サヤ「大丈夫です!早く逃げてください!」



市民は急いで城の方角へと逃げていった…



サヤ「もうなにも気にしなくていいね!殺っていくよ!」



サヤはゴブリンの大群をなぎ倒し、全滅させた。



ロナ「あんたで終わり…よ!」



ロナも弓でフレイムバードを倒した。



レド「これ以上被害を出させない…!」



レドもカウンターで腹を突き刺しハンターボアを倒した。



三人は無事に王都を救うことができた…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る