第6話 盗賊
「あいつらの荷物を狙うぞ…」
「了解ですぜボス。」
三人は盗賊に狙われていたのだ。フレイムバードの素材は高く売れるためそれを狙う盗賊が後をたたない。しかし…
サヤ「…………」
ただ一人、サヤが気づいていた。サヤはウイルスの感染があったからか五感が鋭くなっており、視線に気づき盗賊だと判断した。
「……隙が無いな…特にあの女…」
常に殺気を放っているサヤに盗賊は攻めあぐねている。サヤが小声で…
サヤ「二人とも聞いて…盗賊がいる…気を付けて…」
と二人に注意を呼び掛ける。
レド「…本当か?なんで俺たちなんかを…」
ロナ「フレイムバードの素材は高く売れるから…それと初心者狩りっていうのもある。」
盗賊たちが今だと三人にとびかかる。しかし…あっけなく返り討ちにあった。無理もない。最初から悟られていた不意打ちだったのだ。
ロナ「あなたたちの事はギルドに任せようかしら。」
「くそっ…なんで俺たちが…」
そうして三人はギルドに盗賊たちを引き渡し、フレイムバード討伐の達成金をもらった。
ロナ「これだけで装備の代金のお釣がくるぐらいね!」
レド「これは三人で活動する資金に当てるか…」
サヤ「それじゃあ夕飯、パーッとやっちゃう?」
ロナ「賛成。肉がいいわね!」
三人は夕飯を食べに店に入った。サヤがいたから最初は断られたが、ロナがいたためなんとか入れた。
サヤ「それじゃあ今日のフレイムバード討伐、盗賊の確保に乾杯!」
レド「乾杯…お疲れ。」
ロナ「さぁ!いっぱい食べるわよ!」
サヤとロナが大食いだったので、お釣の代金は軽く吹っ飛んでいった。
サヤ「レドぉ…まだいけるぞぉ…」
レド「なに酔いつぶれてんだ!これから宿探すんだぞ!」
サヤはお酒に弱かったらしい…一杯で酔いつぶれてしまった。
ロナ「ほら!肩かすから!」
サヤ「レドのがいいー…」
ロナ「もー!!」
ロナはぷんぷん怒りながら宿を探した。そして…
店員「それでは三名様のお泊まりでよろしいですか?」
レド「ああ、よろしく頼むよ。」
宿を見つけることができた。魔族がいると言ったが酔いつぶれているため危険は無いと快く引き受けてくれ、三人は無事にベッドにありつけた。
レド「ぐぁ…腰痛い…」
ロナ「急斜きつかったものね…私も痛いわ…」
サヤ「レドー…マッサージするぅ?」
レド「いや、お前絶対上で吐くだろ…」
なんとかサヤをベッドに入れて寝かしつけ、一息つく。
レド「こいつ酒弱いんだな…」
ロナ「一杯でこれだもんね…相当よ…」
レド「じゃ、俺も寝るから。今日はありがとな…」
ロナ「うん…おやすみ…」
レドが眠ったころ…ロナは悶々として眠れなかった。なぜなら…
ロナ(やばいやばいレドが隣で寝てるって!本当サヤ邪魔!二人きりだったらなぁ…)
そう…ロナはレドに好意を抱いていたのだ。いわゆる一目惚れってやつで会ったときから惹かれていた。ロナはこっそりレドに近づき寝顔を覗き見る…
ロナ(キスとかしちゃう?いやいや恋人じゃないし!でも…明日告白しようかな…)
ロナが悶えている間、サヤはなにかを察知し起きた。
サヤ「ロナぁ?なんでおきてるのぉ…?」
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