剣と魔法のファンタジー~未知と謎の大陸を探検して、世界の秘密を解き明かす!~
kenken
第1話 俺は旅立つことに決めた!
「ううぅ、……お腹空いたな」
ユウトは、両親はいない。この広い世界で孤独だった。
「お母さん、あれ食べたい」
母親は笑った。「はいはい。買ってあげましょうね」
子どもは、嬉しそうに笑って、歩き去って行く。
ユウトはその光景を見ながらうらやましく思う。自分には両親がいない。
どうして俺は一人なんだろう。
ユウトは、
「コラ、
ユウトは店主に見つかって、ひどい大目玉を食らった。顔を
「あんた何やっているのよ?」
カナミは言った。
「別に」ユウトはベッドに寝転がった。
「また
ユウトは首をふった。「これは違う。ちょっとして手違いだ」
「またいつものように悪さして、殴られたんですね?」
「違うよ」ユウトは何も言えなくなった。
「それより、お前は何しに来たんだよ?」
カナミは言った。「ご飯でも作ろうと思って」
「俺に同情か?」
「違うです。」カナミは言った。「確かに、ユウトさんには両親がいなくて、
「お前に分かるかよ」
ユウトは言った。カナミはこの村では裕福な娘だった。
「お前はお
「だから何ですか!」
「お嬢様に、俺の苦労は分からねぇよ」
「分かるるです」カナミは言った。「ユウトさんには両親がいないから、いつも一人で戦っていたです。稼ぎもないからいつも盗みを働いていた。虐めっ子にも負けないように、気を張っていた。盗みをしていないときはいいです。山に行って、山菜でもと
ユウトは窓から外を見た。
「わたしはずっと見て来た」
「生きる為だ」
カナミはポケットからお菓子の包みを出して、投げた。
「うまいな」
ユウトは口をもごもご動かした。
「俺、この島を出る」
「はっ!? いつ?」
「明日だ」
「突然です!?」
「今決めた」ユウトは笑った。「ずっと、外に出ようと思っていた。この世界は、未知の世界に
「危険も多いです」カナミは言った。「この世界は夢と希望に満ちているけど、その一方、一歩間違えば簡単に死ねるです」
「夢見た人間が死んだニュースはよく耳にする」
「私たちは、まだ子どもです」カナミは言った。
「そんなの関係ねぇ」ユウトは言った。「俺は、危険だろうが、村から出て行く」
「死ぬことが怖くないの?」
「怖いさ」ユウトは目を輝かせた。「それでも俺は、この村に居れば、ずっと親のいない
「それでも」
ユウトは笑った。「俺が死んだら嫌か?」
「それは」
「なら、心配するな」
「本当のことというです」カナミは言った。「わたしずっと前から、ユウトさんのいこと気になっていたんです」
ユウトは笑った。「そんな気していた。でも、俺、無理。俺、お前のようなバカ女嫌い!」
二人は笑い合った。
「もう止めないです」
「ああ」ユウトは頷いた。
「だったら、私を連れて行って」
「あぶねぇからダメだ」
「ユウトさんは、いつだって計画性がないし、世界には食べたらすぐ死んでしまう食べ物だってあるです」
「誤って食べて死ぬかもな」
カナミは睨みつけた。
「だから、私が必要です!」
「お前は、お嬢様だろうが」
「ユウトさんの面倒を見れるのはあたしだけです」
「家族が心配するだろ」
「わたしは私の道を行くです」
ユウトは大笑いした。「お
二人は一しきり笑いってから見つめ合った。
「なら、行こう。世界は広いぞ」
「未知と、不思議が広がる魔法世界だ」
「のんびりしていたら、置いて行くからな」
「私を置いて行ったら、ぶっ飛ばすです」
二人は、荷物をまとめ、旅の準備にとりかかった。
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