タケノコvsキノコ
「お、これはタケノコのさ……」
「―――シャラップ‼」
「あ。ごめん。言いそうになったわ」
「ゴホッゴホ。あ。ごめん。どころじゃありませんわ。おかげで風邪が悪化しそうですわ」
「風邪ひいてんの?」
「ええ。風邪のとき、チョコがいいでしょう?タケノコとキノコでチョコの面積が多いように感じるのはキノコだと思いません?」
「いや。チョコの面積が多くても、クッキー部分が折れてたらそれはもう、キノコじゃなくてただのチョコだろ。その点タケノコは絶対割れないし、硬さもいい気がするけど」
「チッチッチ。全く分かっていませんわ。そこがいいところじゃありませんの⁉キノコがただのチョコになっているかいないか、運試しが楽しいんじゃありませんの」
「は?そんな食べ方知らんけど……」
「だから分かっていないといったのです。上級者の楽しみ方ですから(※作者の妄想)」
「え、まじか……やべ。悪役令嬢に負けそうだ……」
「ふっ。そうでしょう?」
「―――あっ。てか悪役令嬢?風邪ひいてんじゃないっけ?元気じゃん」
「っ。ゴホッゴホゴホ、少し調子が悪くなってきたので、あとの進行は現代男子に任せます……」
ガサガサ(悪役令嬢が奥に入っていく音)
「えー……。嘘だろ」
ガサガサ……キンキン(マイクの音)
『おっと失礼。さて、ここからは中継で、わたくしこと悪役令嬢が実況していきますわ』
「とりま、タケノコでも食べよう……」
『出ました‼若者言葉・とりま‼
そして、台所の箱に向かっていく現代男子……』
「はぁ⁉」
『おや、どうしたのでしょう⁉奇声を上げました!箱の中を見ると……おや?キノコしかないじゃありませんの⁉』
「はぁ。まいっか。キノコでもいいや」
『あっ、食べるな、現代男子‼それはわたくしが用意したお菓子―――』
サクッ
「意外とキノコもうまい」
『現代男子……』
ポロッ
『何かポケットから落ちましたわ……。あ。タケノコですわ……』
「はー。うまかった」
『キノコは全部食べられてしまったようですし、タケノコでも食べますか……』
サクッ
『認めたくないですけど、美味ですわ」
結論:どちらも
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