金vs愛
「は?こんなの金だろ。マネー」
「現代男子。あなたは失態を起こしましたわ」
「え」
「なぜ愛と答えないのかしら?エピソード1でやったはず。どちらの恋愛物語を推しますか、と……」
「ぐっ……」
「それなのに、あなたは今ここで、愛よりも金が大切だ、と言いましたわ。それがどういうことか分かります?」
「エピソード1は、俺の負け、だと?」
「そうですわ。わたくしは迷わず愛を選ぶのに」
「……―――お前に言われたくないわ!悪役令嬢!おまえ金がないと生きていけないだろ‼」
「……。さーて、今回の議論は終わりにしましょうかね……?」
「逃げるな!まだ文字数260だぞ」
「……アンタも金がなきゃ生きていけないでしょうが‼」
「うわ。逆ギレ。やだなー」
「ふん。後でしばいてやりますわ……」
「やれるもんならやってみろよ。俺ら違う世界で済んでるのに、そんなことできるかなー?」
「現代男子……」
「『悪役令嬢は挑発に乗ってしまった』」
「またまたパクリですわ」
「パクってねーよ。だいたいあのアニメは国民全員知ってるはず……ってあれ。悪役令嬢って『そんなやつ、いねーよな‼』も知ってたよな。あれ?異世界に住んでるんだろ……?」
「現代男子、諦めなさい。ここはもう何でもあり。2次元も3次元も4次元も関係ありませんわ」
「4次元って4、次元ポケ―――」
「それ以上言うとこの作品が公式に削除されると思いますけど」
「それは嫌だ……。てか悪役令嬢って俺らの世界のこと理解しすぎ……」
「あら当たり前で?だって転生の身ですのよ。もとは現代男子と同じ世界に居ましたから」
「つまりオバサン……」
「あ?」
「いや冗談。冗談です」
「よろしい。さて。本題に戻りますかね。金がないと何もできないですけど、愛がないと実質、一生ニートの童貞になるってことですわね」
「でもさぁ。童貞になっても転生したらハーレムのウハウハ展開……」
「馬鹿じゃありません?転生ってなりたくてなるものじゃあなくて?わたくしだってトラックに跳ねられ人生は途切れたかと思いましたからね」
「ああー。トラックねぇ。ありがちだな」
「そもそも、それ以外に異世界転生のパターンないですけど」
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