ゲートを閉じたいのだが

『ゲートを閉じるなんて……そんなことできるわけありませんっ……』

『いや、普通に閉めるだけだけど?』


 前世ではよく【モンスターの穴】を閉じていた。


 穴からモンスターがわらわら出てくる。


 たぶん【ゲート】と同じものだろう。


『き、危険すぎます……ゲート付近にはボスクラスのモンスターがたくさんいますから』

『なんとかする』

『え、いや、でも——』


 俺はゲートに向かう。


 東京駅の広場に、でっかい穴がある。


「あれがゲートか」


 モンスターがわらわらて出て来て、


 ビルやら何やらを壊しまくってる。


 世紀末って感じだ。


「あれがボスクラスのモンスターね」

 

 ゴーレムやらドラゴンやらフェンリルやら、


 ダンジョンの最深部にいるモンスターたちが、ゲート付近を守ってる。


「とりあえず……霧の壁【フォグ・ウォール】!!」


 白い霧が辺りに立ち込める——


 モンスターの視界を奪いつつ、デバフをかける。


「湊様! あたしも戦いますっ!」


 ぴかりの声がする。


「あたしが雑魚をモンスターを倒します! 湊様はボスたちを倒してくださいっ!」


 ぴかりは剣聖だ。


 デバフのかかった雑魚モンスターなら、余裕で倒せるだろう。


「……神剣デュランダル」


 アイテムボックスから、デュランダルを引き出す。


 デュランダル——バスターモード。


 神剣の姿から、殲滅重砲へ形態変化。


『剣が大砲に……いったいこれは?』


 驚く宮下さんの声が、インカムから聞こえる、


「安らかに消し飛べ……」

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