結晶の中にいる美少女※魔王級モンスターらしい

 裏ダンジョン、最深部——


 真っ白な広いフロア。


「モンスターの気配はないな……」


 真ん中に、大きな水晶がある。


「女の子だ……」


 水晶の中に女の子が入ってる。


 眠っているようだ。


 ……裸で。


 まごうことなき、すっぽんぽん。


 俺は一瞬焦ったが、配信ドローンにはフルオート自主規制機能があった。


 マジでこの機能、有能すぎる……!

 

【配信コメント】

『ああああああああ! また見えねええええええ!』

『ちょっとだけ。先っぽだけでいいから』

『胸はCカップと予想するでござる』


 自主規制が入ると、


 コメント欄が荒れる。


『大葉様……極秘回線に切り替えてください』

『了解』


 俺のインカムはぴかりと宮下さんに繋がっている。


 基本的にそれぞれ1人としか話せない。


 しかし、通常回線だと他の誰かに盗聴されるリスクがある。


 そこで、極秘回線がインカムに隠されていた。


『こちらで解析しましたが、あの女の子が魔王級モンスターのようです』

『マジか』

『ええ。一応、解析データを転送します……』


 レベル:???

 属性:???

 魔力:???

 種族:???


『おいおい、全部【???】なのだが……』

『申し訳ありません。どのダンジョンデータベースにもないモンスターなので……現代の技術ではまったく正体がわかりません』


 俺が討伐した七魔王は、女の子じゃない。


 もっと見た目グロかったし。


 古代魔術の千里眼でもステータスは不明だ。


「さて、どうしたものかな……」


 何気なく、水晶に触れると、


 激しい光が!

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