現代版 桃太郎(小学生バージョン)
小石川弥生
前編 転校生
"むかしむかし 小学校にみんなから 怖れられてるのいじめっ子が数人いました。
周りの子たちや先生は 怖くて その子たちには なるべく近づかないように しています。
案の定、いじめっ子のクラスは 荒れに荒れまくっていました。
ある日、そのいじめっ子のクラスに転校生がやってきました。
その女の子の名前は桃子と言います。
桃子は、このクラスが今 どんな状況かは もちろん知るよしも ありません。
「おはようございます。」
先生が挨拶をすませ
黒板に大きく
小川桃子おがわももこと書いた。
「今日から、このクラスに転校してきた小川桃子さんです。皆さん仲良くして下さいね。」
教室が、ざわついた......先生は気にする事もなく
「はい!今から自己紹介をしてもらいます。小川さん みんなに挨拶を」
桃子は、深呼吸をして
「はじめまして 小川桃子といいます。よろしくお願いします。」ペコリと頭を下げた。
桃子は、ポニーテールの似合う 目のクリットした可愛らしい印象の子でした。
すると、いじめっ子の青田鬼吉あおたおにきちが 机を足で蹴り倒し
「変な女連れてくんじゃねーよ!」と一喝した。
先生は、あたふたするだけで 注意もしない(怖くて できない)
「おっ小川さんの席は 青田くんの前です。」
みんなが ざわざわしだした。
ざわつく理由は もちろん 青田鬼吉の前の席と言う事 これから何かが起きる事を みんなが予感してたからだ。
キーンコーン カーンコーン キーンコーン カーンコーン
丁度 終業ベルが鳴った。先生は とっとと退散し教室を後に......そうして いじめっ子たち以外も桃子の側から離れて 関わらないようにした。
ガタン
まず仕掛けたのは 鬼吉
桃子のポニーテールを引っ張った!
「いた!」
桃子が振り返ると 鬼吉が ニヤニヤしながら
「お前 なんか生意気なんだよ!」
そう言いながら 桃子のポニーテールをハサミで切り落とし 窓の外に投げた。
桃子は、離れた所にいるクラスメートを見渡した。みんなは目を合わせなかった。自分に降りかかるのを 避けるために......桃子は 悟った。"
「なるほど」
小さな声で つぶやくと 大声で
「あたしが そんな事で泣くと思った?ばっかじゃないの!」
そう言って 机の中にあった リコーダーを取り出して 鬼吉が握ってるハサミを叩き落とした。
鬼吉もみんなも一瞬 何が起きたかわからず 目が点になって 少しずつ状況がつかめると ガヤガヤしだした。
鬼吉も 我にかえり 桃子に掴み掛かろうとした瞬間に 桃子のリコーダーが銅にはいった。
ゲホゲホしながら 鬼吉といじめっ子たちは ひとまず退散した。
今日一日は、鬼吉といじめっ子たちは おとなしくして家に帰った。
桃子も家に帰って おじいちゃんとおばあちゃんに今日の事を話し 切られた髪の毛をキレイにカットしてもらった。髪型は 男の子みたいに短くはなったが それはそれで似合ってた。
そして、桃子は おじいちゃんとおばあちゃんに
鬼吉たちが また何かしてきたら退治すると告げ布団に入った。
次の日 おばあちゃんが 腹を空かせちゃ戦はできぬと おにぎりを握ってくれました。
桃子は、おにぎりを持って 気合いをいれ 学校に向かった。
学校の門に入ると 鬼吉といじめっ子の四人が待ち伏せをしてて 桃子に放課後 体育館にくるように言った。
約束として それまでは 大人しくしてる事を条件として 要求をのんだ。
結果 鬼吉たちは 桃子の約束を守り 大人しく授業を受けていた。みんなも先生も びっくりしていたが クラスメートは何か始まるだろうと分かってた。
五時間目が終わり 鬼吉といじめっ子たちは すぐに教室を後にした。
桃子の周りに、鳥井さんと犬飼くん、猿谷くんがやってきて 鬼吉たちが何か企んでいるなら 着いていくと言ってくれた。
桃子は これから鬼吉退治をする事を話した。"
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