第31話 「対決!!暗殺者」


「偽聖女に名乗る必要もない」


彼女は剣を抜いた瞬間、私の目の前から消えた。


「どこ?」


次の瞬間、彼女の剣がおなかに当たった。


ガキン!!


「う…切られた…あれ?」


切られたと思った私だったが無傷だった。


「ふ…たわいもない…お前は既に死んでいる…ん?」


既に勝負がついていたと思っていた彼女が持っている剣の先は折れなくなっていた。

そして、無傷な私を見て驚愕の表情を浮かべた彼女


「なに?バカな?ミスリルのソードが折れるとは」


「さてと、今度は私の番だね」


「くっ!!」


「あっ?、また消えた?」


彼女は素早く私の後ろに回って、短剣で首元に襲い掛かってきた。


「もらった!!」


ギン!!


「うぁああ!!」


かなり勢いをつけて飛びかかって全体重をかけ、首元に襲い掛かった剣は、私の防御力の前に簡単に弾き返され、彼女の右手は明後日の方向を向いていた。


「おや?」


私が振り向くと地面で右手を抑えうめき声をあげている彼女の姿があった。


「どうしたんですか?」


「うう…貴様…何をした?」


「何もしてないですけど」


何をしたという訳でもないので答えに困っている。しかし、彼女の精神力は凄い。なんと明後日の方向を向いている右手を自らの魔法で治したのだった。


『ヒール』


「くそ…ここまで魔力が強いとは」


『アルティメットホーリーサークル』


彼女は謎の呪文を唱えた瞬間、辺りが一瞬ゆがんだように見えたんだけど、私にはわからない。


「これで貴様の魔法は使えまい。しかも、この結界の中では魔物である貴様は、もう動けまい。さあ!!本性を現せ!」


「魔物とは失礼な!!え?キャッ!!!」


彼女は有無を言わさず、エナジーボールを連続的にはなってきた。


「これでどうだ!!」


それはマシンガンのように次々と着弾、爆発を繰り返しなんだけど、私には全く効いていなかった。ただ、爆破音がやたらとうるさく、目の前でパチパチと弾けるのもうざい。


「もーー!!うるさい!!」


『スキュゥ』


私は目の前の空間をゆがめ、エナジーボールが反対に飛んでいくようにした。


「これでもか~!!!」


と叫んでいた彼女は次の瞬間、自分が放ったエナジーボールが戻ってきたのを見て驚いた。


「え?」


『バリアー!!』


彼女の方へ戻っていったエナジーボールは次々と爆発していったのだった。これはチャンス


『テレポーテーション』


私は彼女の後ろへ回った時、その爆発は終わったのだった。


「くっ!!どこだ?ひゃ?」


私は後ろから彼女の肩を抑え込んだ。


「ここよ。こんどは私の番だよ」


「な?なにをする気だ?」


「いきなり攻撃を仕掛けてくるくせに、私がする時は聞いてくるんですね?」


「うっ」


がっちりと肩を押さえているので彼女は動けない。私は治療魔法の一つで、電気治療があるんですが、その中で攻撃に転用する技をかけた。


『ラムちゃんアタック!!』


「うーーーわぁああああ」


私の電撃が彼女を襲った。しばらくして、彼女はばたりと目の前に倒れたのだった。


「終わったかな?」


すると彼女は、離れて私に向かって攻撃の構えを見せた。


「え?」


『ファイナル アッターック!!』


彼女の攻撃は私に向かって飛んできた。


「ほえ?」


ちゅどどどどーーん!!


「やったか?」


「いやーびっくりした。物凄い音なんだね」


彼女の攻撃は大きな音だけで私には何にもダメージはなかった。


「バ…化けものめ」


「失礼な…今度は、私の番だよ!!」


『エナジーボール』


彼女は私の攻撃を素早く避けた。しかし、次の瞬間後ろで大爆発し衝撃波が発生している。


『多重障壁』


私はバリアーを張って衝撃波に備えていた。


「こんな攻撃、簡単によけらるわ」


そう言った彼女は、まさか後ろから衝撃波がくるとは思っていなかったのだろう。腕を組んでバカにしたような表情を浮かべ立っていたると。


「はぅ!!」


衝撃波を背中らもろに食らって、私の方へ飛ばされてきた。


バン!!


「うぐ!!」


私のバリアーに顔面からぶつかって完全に気を失った。そして、彼女の後方でキノコ雲が発生、約20キロ四方の森林が一瞬で消滅したのだった。


この大騒ぎに気付いたマーリン様が私のことろへやってきて、倒れていた刺客を見つけ、その両手に魔楼石を掛けたのだった。


「これで、もう逃げることはできまい」


そして、目を覚ました彼女は、自分の後ろを振り向いて、その光景に言葉を失った。


「・・・」


「どうじゃ?これでも聖女とまだ戦うつもりか?」


マーリン様の言葉を聞いて無言を貫いていた。


「では、本部にあの攻撃をしてもいいのかな?因みに聖女様がフルパワーであの攻撃をしたら、50キロ四方が吹き飛ぶぞ。本部は約5キロ四方の要塞都市だ、本部が丸ごと吹っ飛ぶことになるがいいのか?」


「う…」


彼女の名前は、パート、教会でも上位の魔導士とのことだった。


「これで助かったと思うなよ。くっ・・・!!」


「フリージア!!離れろ」


そう叫んだマーリン様はテレポーテーションせていて、すでに姿がなかった。すると目の前かのが輝き出した。


「ええーーー!?」


ちゅどーーーーん!!!


彼女は自爆した。しかし、私はノーダメージだった。


「びっくりしたー…まさか自爆するとは」








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