いきなり婚約破棄されたので、聖女になって楽しく生きていこうと思います。

第22話 「１CMサイズの魔法」

日々、治療をしている時に気付いたこと

実は治療魔法を使う時って、案外繊細なんです。よくヒールを使って一発で治すように見えるけど、実は、患部ごとに少しずつ違っていると気づいたのだ。それは何かというと1ｃｍサイズの魔力を作って幹部へ当てるようにイメージすることで、治療に使う魔力量が100分の１以下になった。

理由はよくわからないんだけど、多分、小さい魔力を照射することで、患部を確実に治療できたのだ。

ということはこの１ｃｍサイズの魔力を使えば、この間のようながけ崩れを起こすことがないのかもしれない。ということでマーリン様と一緒にエターナル平へ行ってやってみることにした。

そして、わかった。マーリン様と同等の攻撃をするために必要な魔力は1cmサイズで十分だということに、それに魔力が小さいので、詠唱なしで使うことができた。更に、見違えた私を見たマーリン様は、合格という言葉を出してくれたの。これで私は魔導士としても生きていけるんだけど、マーリン様は、治療室にいなさいという事だった。

「まっ、いいか」

今日も治療室でハーブティーを飲んで一息

「今日はどんなとこがあるかしら」

この時、まさかこんな事になるなんて

「フリージア様、すぐに来てください」

「どうされたのですか？」

「と、とにかく、すぐに来てください」

そこは修羅場だった。怪我人というよりひどい状態の人達がうめき声をあげて横たわっていたのだった。その中には、オリバーソース、クラウス様、レオン様、そして、王子様も

「一体、何があったんですか？」

「フ...フリージア様、とにかく、お願いします」

「わかった」

「みんな！！フリージア様が治療を行われるので。離れるように」

「フリージア様が」

私は魔力を1cmサイズをイメージして、ここの全員の負傷箇所に当てるようにして、それに感知の光の魔力を蓄えた。

『完治の光』

私の体は一瞬で金色に輝いた。そして、負傷した全員を包み込んだ。