〜35〜デリバリーに救われた日。 編集済
なんか最近おかしいことしか起きてないなと、コーヒーを飲みながら改めて思っている俺。
嶺を天使にしたり、禁忌加護をもらったり……。
またまた、禁忌級スキルをもらったり……。
女子の目で会話するものを見たり。(最後は違うと思うぞ?)
わけワカメだわ。(つまんなww)
コーヒーをリビングで飲んでるのだが、アリスとか嶺とかの話している姿をみると癒される……。
なんとなく女子を見てると癒されるんだよね。
クロウが遊んでるのもなんとなく目で追ってしまう。
ぴょこぴょことか、ちろちろとか効果音が付きそうな歩き方をしてるのがさらに可愛い。
アリスとか嶺なんかめっちゃ好みだし、クロウは可愛いからから俺は少し場違い感があるのも否めない。
なんか俺だけなんか普通っていうのかな……?
でもこれでも顔は整っている方ではあるから多少は大丈夫そう。
「マスター、洗っておくので休んでてください」
「ありがとう、アリス」
コーヒーを飲み干して台所に持っていくとどこからともなく現れたアリスが洗ってくれる。アリスが洗っている後ろ姿も見てて可愛い。
あと、こうやってサッと洗ってくれるのもマジで助かるんだよね。
生活能力はあるにはあるがアリスみたいに美味しいご飯が作れたり、洗い物をめっちゃ綺麗で早くするには無理がある。
出前をとっても簡単な作り置きで彩豊かになるし。
ポケットからメンマとチャーシューの作り置きが出てきた時はめっちゃ驚いた。
アリスがたまにポケットからいろんなものが出てくる時あるから怖くなる。
四次元ポケ⚪︎ト的な感じなんだよね、この前も勉強な時にポケットからホワイトボード出てきたし。
マーカーとかもちゃんとケースに入れて保管してあるところは几帳面だと思った。
ポケットのサイズから出ないだろ、と笑ってしまいたくなる。
「だからというわけではないけどもう少しだけゆっくりしていこう!! (フラグ建築乙ww)」
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と、思っていた時期もありました……。
今神様達に問い詰められています。(やっぱりww)
椅子に太い紐で括り付けられ、手足を縛られている。
この状況では動いたら殺されるだろうし、何も話さなくても殺される。
本当のことしか話したらダメなんだと思う。
何もない白い部屋に閉じ込められて周りにはたくさんの神様が俺を囲んでいる。
奥にはゼウスさんは後ろで高みの見物、エヴァ◯ゲリオンのゲ◯ドウポーズまでしちゃってる。
そのポーズの元ネタを絶対わかっていてやっているのに腹が立つ。
ピリピリした空気の中周りの囲んでいた神様達が道を開ける。
その道をコツコツと音を立て、こちらに近づく姿が見えた。
その神様は、ポセさん。こちらの顔を覗き込むかのようにしゃがみいつもの声のトーンで喋り始める。
「怒らないけど、どうして隠してたんっスか? 教えてくださいっスよ〜、ね?」
目の前の十中八九ポセさんはお怒りモード。
目が糸目になってて感情は出さないがクロウがくれた加護の常時発動の効果【黒乃契約(ノアール・レクイエム)】でわかるようになったんだから。
腹がいつも以上に黒いもん。でもそりゃあ、禁忌加護や禁忌スキル持っていたら危険分子だもん。
格上でも関係なしに、気持ちが簡単になら感じ取れるようになった。
これと、【感情看破】を使えばなんでも分かるんよ。
「まぁまぁ、話聞いてからにしましょうよ。アリスですら認めたんですよ?」
ポセさんの肩に手を当て、怒りを鎮めようとするへパイトスさん。
唯一ここの部屋で怒ってないのはへパイトスさんだけ。優しいな〜。
「へパイトスはいつも優しいなぁ…………でも、そう言って一応戦闘体勢にはなってるくせに」
「そこはしょうがないでしょ? 何があるかは僕にもわからないんだから〜」
そう言ってナイフが手からピュンと飛び出て顔の横を通り過ぎる。
椅子にナイフが突き刺さり、耳にかかっていた髪がはらはらと落ちる。
生きた心地がしない、マジで殺されるかと思った。
ほかの知らない神々もピリピリとした雰囲気をだしている。
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しかし、そんな時にもご飯の配達は来る。
GPSを使っていてどこでも頼んでおけば来てくれる。
こんなことがあるとは知らず、お昼ご飯を自分の元に頼んでしまったのだ。
前々から楽しみにしていた新作ラーメンが今日発売だからと思い予約しておいたのだ。
ピリピリとした雰囲気の中、ドアがガチャリと開く。
「デリバリー・ゴッドで〜す。お届けに参りまし、た?」
急なデリバリーに神々は店員を睨むが、デリバリーの店員なんかこんなことなど知らない。
この状況を察した店員は「光司さ、んは? えーっと、…………置いておきますね?」といってラーメンを置いて逃げるように出ていった。
気まずい。
さっきの持って来てくれた店員も気まずいし、こっちの問い詰めている重要な場面でデリバリーが来るなんて気まず過ぎる。
そんなことはいい。
ただこの厳粛で拷問のような雰囲気は、ぶち壊された。
うん。俺は何もしていない。(これだけは違います)
というよりそう思いたい。
ね、神々から『何やってるんだこいつ』みたいな冷たい目線で見られているし。
陽キャは怖いのが改めて実感した。
「解散っスよ、しらけちゃいましたんで解散っス。一応危害のないスキルなんで大丈夫だと思うっス。なんかあったらゼウスの責任ってことで、お疲れ様っス」
「おつかれ〜」
「お疲れ様でした〜」
「おいちょっと待て、なぜ俺の責任なんだ?! (最高神だからですw)」
ゼウスの叫びを横目に縄が解かれる、みんなそれぞれ家に帰って行く。
俺もすぐに帰ることができた。
必要な資料も作って欲しいと言われたので後日アリスと作った。
これにて俺はデリバリーの店員に救われた、のか?
まぁ、生きていることに感謝しよう。
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読んでいただきありがとうございます。
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